【レビュー】

RYZEN 7 1800X徹底検証 - ついに登場した新世代CPUは「AMD反撃の狼煙」となるか

7 ベンチマークテスト「CineBench R15」(グラフ30~31)

 

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CineBench R15

MAXON Computer
https://www.maxon.net/en/products/cinebench/

AMDが散々取り上げたCineBenchであるが、あらためて実施してみるとこんな感じ(グラフ30)である。One CPUに関しては、Core i7-7700Kが最速なのは当然(なにしろ動作周波数が一番高い)だが、Broadwellコアで動作周波数もやや低めとなるCore i7-6950Xと比較してもちょっと低いのは気になるところ。

CineBenchのOne CPUだけでIPCを算出した場合、Core i7-6950X : Core i7-7700K : RYZEN 7 1800XのIPC比は1.09:1.00:0.93といったところになる計算だ。もっともこれは仮定条件が多すぎる計算なので、実際はもう少し差が縮まりそうだ。

一方で、All CPUではなかなか良い結果になっており、AMDがこの結果を前面に打ち出したい気持ちがよく分かる。余談ながら、なんでCore i7-6950XのIPCがKabylakeを超えるのかといえば、CineBenchが大量にメモリを利用するベンチマークだからである。当然メモリ帯域が重要になり、ここで4chのメモリバスを有していることが効果的に作用しているのだろう。逆に言えばメモリバスを半減させると、IPCは1.0をきると思われる。

ちなみにOpenGLでのレンダリング速度(グラフ31)でも、RYZEN 7 1800Xのスコアがかんばしくないのはどうしたものか。個人的にはむしろこちらが問題な気がする。

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インデックス

目次
(1) RYZEN 7に続いてRYZEN 5やRYZEN 3も2017年に投入予定
(2) 新たに明らかになった内部構成
(3) 検証環境の紹介
(4) ベンチマークテスト「Sandra 2016 SP3」
(5) ベンチマークテスト「RightMark Multi-Thread Memory Test 1.1」
(6) ベンチマークテスト「PCMark 8 v2.7.613」
(7) ベンチマークテスト「CineBench R15」(グラフ30~31)
(8) ベンチマークテスト「POV-RAY 3.7.0」
(9) ベンチマークテスト「TMPGEnc Video Mastering Works 6 V6.1.5.26」(グラフ33)
(10) ベンチマークテスト「3DMark v2.2.3509」
(11) ベンチマークテスト「BioShock Infinite」
(12) ベンチマークテスト「Deus Ex:Mankind Divided」
(13) ベンチマークテスト「F1 2016」
(14) ベンチマークテスト「Far Cry Primal」
(15) ベンチマークテスト「Grand Theft Auto V」
(16) ベンチマークテスト「Hitman 2016」
(17) ベンチマークテスト「Metro redux」
(18) ベンチマークテスト「Rise of the Tomb Raider」
(19) ベンチマークテスト「Thief」
(20) ベンチマークテスト「Tom Clancy's The Division」
(21) ベンチマークテスト「消費電力」
(22) RMMAによる内部解析 - Decode Bandwidth
(23) RMMAによる内部解析 - Decode Efficiency
(24) RMMAによる内部解析 - I-ROB
(25) RMMAによる内部解析 - I-TLB Size
(26) RMMAによる内部解析 - I-TLB Assosiativity
(27) RMMAによる内部解析 - D-TLB Size
(28) RMMAによる内部解析 - D-TLB Assosiativity
(29) RMMAによる内部解析 - Cache/RAM Bandwidth
(30) RMMAによる内部解析 - Cache/RAM Latency
(31) RMMAによる内部解析 - Minimal D-Cache Latency
(32) RMMAによる内部解析 - RAM Latency
(33) RMMAによる内部解析 - STREAM
(34) RMMAによる内部解析 - RAM Performance(
(35) まとめと考察

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