F1モータースポーツ部門のマネジングディレクターに就任したロス・ブラウンは、異なるレースフォーマットを試す場としてノンチャンピオンシップのイベントの開催を検討しているという。
2000年代初めにフェラーリ黄金時代を築き、2009年に自らのチームでもタイトルを獲得したブラウンは、1月に『Liberty Media(リバティ・メディア)』がF1買収を終えた後にルール作りを担う新たな役職を得た。スポーツの将来を形作る任務を課された彼は、1月に『ESPN』が行ったインタビューで自身が描くF1のビジョンを語っている。
近年しばしば持ち上がる提案として、評判の悪い金曜日のフリー走行を含めて週末の構成を根本的に見直そうというものがある。ブラウンは週末の構成変更には極めて慎重な判断が必要だと考えており、世界選手権とは別の独立型イベントで試してみるのが良いのではないかという。
「それについては少し神経をとがらせている」と週末のフォーマット変更について聞かれ、彼は『Sky Sports(スカイ・スポーツ)』に答えた。「フォーマットを変えるのであれば、それが絶対に正しいということを確信してからでなければいけない。私の夢は年に1回ノンチャンピオンシップレースを開き、そのレースで違うフォーマットを試すことだ」
「ノンチャンピオンシップレースならフォーマットを変えて違うことを試し、さらに発展させることができる。いきなりチャンピオンシップレースでフォーマットを変え、過ちを犯すというリスクは負えない」
昔のF1にはこうしたノンチャンピオンシップレースがカレンダーに含まれているのが常だった。最後に含まれていたシーズンは1983年で、レース・オブ・チャンピオンズ(現在のROCイベントとは異なる)としてブランズ・ハッチで開催され、ケケ・ロズベルグが勝利を飾った。