米司法長官、大統領選中にロシア大使と2回接触

  • 2017年03月2日
セッションズ司法長官は上院軍事委員会の委員を務めていた(写真は昨年11月) Image copyright AFP
Image caption セッションズ司法長官は上院軍事委員会の委員を務めていた(写真は昨年11月)

米トランプ政権の司法長官に先月就任したジェフ・セッションズ氏が昨年の大統領選期間中にロシアのセルゲイ・キスリャク駐米大使と2回接触していたものの、上院公聴会でその事実を開示していなかったことが1日、明らかになった。

1日付の米紙ワシントン・ポストが、セッションズ氏が上院の軍事委員会の委員として昨年2回、キスリャク大使と接触していたと報道し、司法省が事実関係を認めた。

同紙によると、2人は昨年9月にセッションズ氏の事務所で非公開の会談をしたほか、夏にも複数の大使らが同席するなかで会話を交わしている。

セッションズ氏は昨年、25人の外国大使と会っている。

しかし、大統領選挙にロシアが介入したとの疑惑が広がっており、セッションズ氏が昨年のドナルド・トランプ大統領の選挙運動で主要な役割を果たしたことが知られているなかで、大使との接触の事実が判明した恰好だ。

セッションズ長官は1日、大使とは「選挙運動に関連したことは話していない」と述べた。

野党・民主党は、セッションズ長官が「宣誓の下で虚偽の発言をした」と非難し、長官の辞任を求めた。

民主党はさらに、大統領選へのロシアの介入疑惑に関して連邦捜査局(FBI)が捜査を進めていることから、司法長官として統括する立場から外されるべきだと主張している。捜査では選挙運動の関係者とロシア政府関係者との接触についても調べている。

米情報機関は、民主党候補だったヒラリー・クリントン元国務長官にトランプ氏が勝つのを助ける目的で、ロシアが民主党関係者などをサイバー攻撃したと結論付けている。

先月には、ロシア大使との接触をめぐってマイケル・フリン大統領補佐官(国家安全保障担当)が解任されている。同氏は、就任前に民間人の立場でキスリャク大使と対ロシア制裁について協議していたとの疑惑について、誤解を招く説明をしたとして解任された。

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Image caption キスリャク大使は現時点でコメントしていない

(英語記事 Trump Attorney General Jeff Sessions under fire over Russia meetings

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