鶏舎隙間から鳥インフル「媒介者」 野生動物の侵入撮影
2017年03月01日08:09
養鶏場の鶏舎で排水口などのわずかな隙間からネズミやイタチなど野生動物が侵入する様子を、鳥インフルエンザを研究する鳥取大の調査チームがカメラで捉えた。野生動物がウイルスを媒介する可能性があり、養鶏業界関係者は「対策は手に負えない」と苦慮している。
鳥取大鳥由来人獣共通感染症疫学研究センターが農林水産省の事業で2012〜14年、国内14カ所の養鶏場を調査した。鶏舎に赤外線センサーカメラを設置するなどしてそれぞれ1〜2週間調べたところ、8カ所でイエネズミやネコ、イタチなどの出入りが確認された。
窓のない閉鎖型鶏舎でも幅15センチほどの排水口や、卵を運び出すベルトコンベヤーの開口部などから侵入していた。調査した山口剛士教授は「想定以上に多様な動物が農場を出入りしていることが分かった。侵入の可能性がある隙間をふさいだり、使用していない時には卵の搬出口などをふさいで対策するべき」と指摘している。
こうした野生動物は、感染野鳥のウイルスを含む糞を体に付けたり、感染してウイルスを鶏舎に持ち込む可能性がある。特にネコやイタチの仲間は鳥インフルエンザウイルスに比較的感受性が高いことが知られている。
岐阜県内のある養鶏場によると、閉鎖型鶏舎で昨年1年間に6匹のネズミが見つかったという。ネズミ駆除は月2回行っているが、「侵入をゼロにするのは難しい」と打ち明けた。
本年度、国内の家禽(かきん)農場で発生した鳥インフルエンザは2月28日までに山県市など10件。ウイルスの侵入経路はいずれも特定できていない。
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