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10分で完成!誰もがカンタンにパノラマVRやストリートビューを作れる「ZENKEI 360」開発インタビュー

      2016/08/31

6月にパノラマVRアプリの開発・販売を手掛ける全景株式会社が出したサービス「ZENKEI 360」。

zenkei360

こちらは360度カメラでパノラマ撮影した住宅や飲食店・ホテルなどの物件写真を専用サイトにアップロードすることでパノラマVR掲載の物件詳細ページが作成できるというもの。

パノラマ写真には簡単にウォークスルーを設定したり、YouTubeや自社のサイトの問い合わせフォームなどのリンクを設置したりすることもできる。

サービス使用料金はいくつかプランがあり、月額5,000円で5物件公開できるライトプラン、月額10,000円(別途、初期費用が10万かかります)で最大20物件公開(登録は100物件まで)できるスタンダードプランがあります。
また、新たに飲食店向けに年間9,900円(撮影代行をお願いする場合は2万円から別途初期費用がかかります)で利用できる飲食プランも提供を開始している。

今回はZENKEI 360について、全景株式会社営業企画部ゼネラルマネージャーの山崎義彦氏にお話をお伺いしました。

山崎義彦氏

山崎義彦氏

━━ZENKEI 360を開発することになった経緯を教えてください。
山崎氏:はい、弊社では2012年から物件をパノラマ写真で紹介するページを作成できる「Zenkei Curator」というサービスを扱っていました。

導入先としましては、HOME’SさんやSUUMOさんなど、不動産情報サイトを始めとする不動産会社さんを中心にご利用いただいております。

しかしながら、導入されたものの、あまり活用されていないお客様にヒアリングをしたところ、「ソフトの使い方が難しい。時間がかかる」という意見が共通して聞かれたことから、より簡単にパノラマVRコンテンツを作れる事を目指し、「10分でできるパノラマVR」をコンセプトに「ZENKEI 360」開発を着手しました。

━━開発期間はどのくらいでしょうか?
山崎氏:2015年12月から開発を着手し、3月にはある程度のものができ、そこから細部を検証・改修して6月6日にローンチをいたしました。

山崎義彦氏

━━開発はZenkei Curatorを改修するような形で行ったのでしょうか?
山崎氏:いえ、違います。

Zenkei Curatorはお客様ごとにカスタマイズして対応したこともあり、ソースがカオスになりがちでしたので、まずは、サーバー設計を一から見直し、まずは、APIを準備した上で、REST-APIだけを使ったアプリケーションとして「ZENKEI 360」を開発いたしました。

このREST-APIを使えば、お客様自らがパノラマVRアプリケーションをHTMLベースで作れるようになっております。

━━苦労した点はどこでしょうか?
山崎氏:お客様がマニュアルを調べること無く、簡単に操作できるようにUI(ユーザーインターフェイスを見直し、従来のWindowsソフトではなく、Webブラウザアプリとして全てHTML5ベースで開発を行いました。

具体的には、右クリックを使わない、メニュー等の選択を極力少なくする、ファイルのフォルダー管理を止める、保存という概念を止める・・・など様々な点で苦労はしましたが、その結果、表示速度は速く快適に使えるようになりました。

今後もお客様のニーズを反映しバージョンアップをしていく予定です。

山崎義彦氏

━━こちらのサービスリリースしてみて反応はいかがでしょうか?
山崎氏:不動産賃貸・ハウスメーカーや自営でお店を経営されているところなどからの多くのお問い合わせや引き合いが増加しました多いです。

━━現時点での課題はありますでしょうか?
山崎氏:パノラマVRコンテンツを作成するための素材であるTHETAなどの360度カメラで撮影した写真を、後で識別しようとしても、撮影した本人でさえどの物件のどの部屋の写真なのか分からない点が不便だと思います。

アナログな解決法だと、物件写真の最初に表札や部屋番号を撮影しておくことで、区切りを入れることができますが、タイムスタンプや位置情報など複数の手段でグルーピングすることで根本解決と作業の効率化をさらに図るなどし、パノラマVRコンテンツの作成にかかる時間を10分から限りなくゼロ分に近づけようと考えております。

━━ありがとうございました。

ZENKEI 360を手掛けた全景株式会社は、石川県に本社を置く。また、自社で運営している金沢経済新聞でも自社のサービスを活用し、地元のイベントやお店の情報をパノラマ VRで紹介している。

お店情報については、Google ストリートビューでも同様のことができるが、撮影コストを含めたコストを考えるとZENKEI 360とTHETA Sの組み合わせはするほうが導入のおけるハードルが低い。

行きつけのお店のホームページのデザインや文章を変更するには、技術的なスキルだけではなくセンスなどのクリエイティブな能力が求められますが、360°写真をベースにしたパノラマVRでは求められ無いことから、簡単に導入できます。

ZENKEI 360には30日間の無料お試しプランが用意されているので、まずは試してみてはいかがでしょうか?

「10分でできるパノラマVR」というソリューションが、不動産業界だけではなく、お店、観光施設など様々なシーンで爆発的に普及していくように感じた。

ZENKEI 360
https://360.zenkei.com

ZENKEI 360 飲食店プラン
https://360.zenkei.com/gourmet/

全景株式会社
http://www.zenkei.com/

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VRお兄さん(トモ)

Writer: 何十年も前からあるVRがようやく一般で広まりつつあるなか、課題は「ハード」と「体験」の2軸と思っています。これからリリースされる新しいVR機器を余すことなく紹介すること、そして体験したVRの良さを少しでも伝えることでVR市場の成長に貢献します。

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