JR東海道線 列車が乗用車と衝突し脱線 男性死亡 愛知

JR東海道線 列車が乗用車と衝突し脱線 男性死亡 愛知
k10010895781_201703021215_201703021216.mp4
2日朝、愛知県安城市のJR東海道線の踏切で、6両編成の普通電車と乗用車が衝突して脱線し、乗用車の男性1人が死亡しました。東海道線は正午現在、一部の区間で5時間以上にわたって運転を見合わせていて、警察が事故の詳しい状況を調べています。
2日午前7時前、愛知県安城市上条町のJR東海道線の踏切で、豊橋発岐阜行きの普通電車と乗用車が衝突しました。

この事故で、6両編成の電車の先頭車両が脱線し、また、乗用車が衝突の弾みで近くの電柱にぶつかって炎上し、運転していた男性が死亡しました。

警察に対し、電車の27歳の運転士は「遮断機が下りた状態の踏切に、乗用車が入ってきたのが見えた。ブレーキをかけたが間に合わなかった」と話しているということです。警察が事故の詳しい状況を調べています。

この事故で、JR東海道線は正午現在、愛知県の蒲郡と刈谷の間の上下線で5時間以上にわたって運転を見合わせていて、再開の見通しは立っていないということです。

警察とJRによりますと、事故当時、電車には乗客およそ280人が乗っていて、このうち4人が気分が悪いと訴えて病院に搬送されたということです。

電車に残された乗客は、事故からおよそ3時間後に、バスで近くの駅などに移動しました。現場はJR東海道線の安城駅から1.5キロほど離れた住宅や畑が広がる地域にある踏切です。

事故当時の様子が防犯カメラに

現場の踏切から20メートル離れた会社が設置している防犯カメラの映像には事故当時の様子が映っていました。映像では、電車が画面の右側から左側に走ってくる様子が分かります。また、その直後に車が爆発し、炎上している様子も映っています。

乗客の男性「急ブレーキのあとに衝突音」

脱線した電車の乗客が撮影した画像には、電車のドアのガラス一面に細かくひびが入っている様子が写っています。

この電車の3両目に乗っていたという男性は「事故の直前に急ブレーキがかかり、前のめりになったように感じたあと、『ガシャーン』という衝突音がしました。私の周りではけがをした人はいなかったように見えました。車内は大きな混乱はなく、乗客はみな落ち着いている様子でした」と話していました。

付近の住民「家が揺れる衝撃」

現場の踏切の近くに住む男性は、「衝突事故のあと、花火のような大きな音と家が揺れるほどの衝撃で、車が燃え上がっていました。事故のあった踏切は裏道にあり、ふだん、朝の通勤時間などは交通量が多いですが、立往生や事故はなく、事故が起きて驚いています」と話していました。

また現場の踏切の近くに住む31歳の男性は、「地響きのような音がして見てみたら車が炎上していた。この踏切は、大きな道路に出るための抜け道としてよく使われ、通勤時間帯は比較的交通量が多い場所です」と話していました。

国の運輸安全委員会 調査官を派遣

2日朝、愛知県安城市のJR東海道線の踏切で電車と乗用車が衝突して車両の一部が脱線した事故で、国の運輸安全委員会は原因を詳しく調べるため調査官2人を現地に派遣しました。