【社説】三・一節記念行事も左右分裂、解放直後と同じ状況に

 憲法裁判所は今後10日以内に弾劾審判に対する決定を下すだろう。しかし国全体が今のように二分された状況が続けば、結論がどうなろうと大きな混乱は避けられない。集会の参加者はいずれも結構な数には見えるが、何も語らずただ国の先行きを心配する多くの国民に比べるとごく少数にすぎない。そのためこれらの過激な集会が結果として国の発展を阻害することになれば、双方が負うべき責任はあまりにも重い。

 一方で政治家たちは国が非常に危うい状況にあっても、自分の利益ばかりを計算し、群衆を集会への参加に扇動してきた。権力欲で何も見えなくなってしまった彼らにいくら自重を求め、あるいは呼び掛けても今や全く通じない。しかし少なくとも大統領の座を目指すような人物、とりわけ支持率が高い有力候補といわれる人物だけは、今からでも集会への不参加を決断し、特定グループのリーダーではなく国民全体の指導者を目指してほしい。それにはまず憲法裁判所の決定に承服することを10回、あるいは100回でも繰り返し宣言し、支持者にも常にそれを呼び掛け約束を取り付けなければならない。

 昨日、丁世均(チョン・セギュン)国会議長は談話を発表し、政界全体に憲法裁判所の決定への承服を改めて呼び掛けた。同じように憲法で定められた政府機関のトップたちはもちろん、政界・財界・教育界などの有力者たちも全員が声を上げ、憲法裁判所の決定に対する承服と、決定が出るまでの集会中断を呼び掛けてほしい。今は国の将来にとってあまりにも重大な時だ。

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