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 飛鳥時代の巨大な石張りの掘割(ほりわり、濠〈ほり〉)が出土した奈良県明日香村の小山田(こやまだ)遺跡で、石の抜き取り穴や排水溝など古墳の横穴式石室の痕跡とみられる遺構がみつかった。県立橿原(かしはら)考古学研究所(橿考研)が1日発表した。遺跡が7世紀中ごろに築造された未知の古墳だったことが確定し、「小山田古墳」と命名された。

 一辺約70メートルの飛鳥時代で最大級の方形の古墳の可能性が高まった。これほど巨大な未知の古墳の発見は異例。被葬者像をめぐり、7世紀前半に即位した舒明(じょめい)天皇(593~641)か、乙巳(いっし)の変(大化改新の発端、645年)で滅ぼされた豪族の蘇我蝦夷(そがのえみし、?~645)との見方が出ている。

 2014年に県立明日香養護学校の校舎建て替えに伴う発掘調査で、多数の石材が張りつけられた掘割が出土。古墳の濠や居館、庭園などの見立てがあった。

 今回、掘割の約65メートル南…

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