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女2容疑者を殺人で起訴 死刑の可能性も

金正男氏を殺害した容疑で逮捕されたシティ容疑者(左)とフオン容疑者=マレーシア警察提供

検察「猛毒の神経剤VXで殺害の意図があった」と判断

 【クアラルンプール平野光芳、林哲平】北朝鮮の金正恩(キムジョンウン)朝鮮労働党委員長の異母兄、金正男(キムジョンナム)氏(45)が殺害された事件で、マレーシア検察は1日午前、実行犯として逮捕されたベトナム人のドアン・ティ・フオン(28)とインドネシア人のシティ・アイシャ(25)の両容疑者を殺人罪で起訴した。検察は2人が金正男氏を殺害する意図があったと判断している。

 マレーシアは刑法で「殺人を犯したものは全て死刑とする」と規定しており、有罪となれば死刑判決が下る可能性が高い。両被告の出身国では「北朝鮮の工作員にだまされただけ」と同情的な世論が強く、仮に死刑が確定すればインドネシアやベトナムとの外交問題に発展する可能性もある。

 警察の調べによると事件は2月13日午前9時ごろ、クアラルンプール国際空港第2ターミナルで発生した。自動チェックインカウンターに並んでいた金正男氏を、2被告が挟みうちするように前後から襲い、数秒の間に素手で猛毒の神経剤VXを塗りつけた疑いがある。金氏は当初は意識があったが、約2時間後に死亡が確認された。

 2被告はこれまでの調べに「テレビのいたずら番組への出演だと思っていた」と殺意を否定する供述をしている。一方、検察側は、予行演習を行うなど綿密に準備していた点や、2被告が犯行直後に手に付いた毒物をトイレで洗い流していたことなどから、殺意があったと判断した。今後の公判でも殺意の有無が大きな争点となりそうだ。

 既に逮捕されている指示役のマレーシア在住北朝鮮人、リ・ジョンチョル容疑者(46)についても、検察は勾留期限の3日までに処分を決定する見通し。さらに事件では空港で指示していたとみられる北朝鮮人4容疑者も指名手配されているが、平壌に帰国しているとみられる。また警察は在マレーシア北朝鮮大使館の2等書記官ら3人の北朝鮮人を重要参考人として追っているが、北朝鮮側はいずれも捜査への協力を拒んでおり、事件の全容が解明するめどは立っていない。

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