被爆体験基に作品 作家の林京子さん死去 86歳
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長崎で被爆した体験を基に原爆や戦争をテーマにした作品を書き続けた作家の林京子さんが、先月19日に亡くなりました。86歳でした。
林さんは長崎市の出身で、幼いころ上海で過ごしたあと、昭和20年、14歳のときに長崎に戻り、爆心地に近い学徒動員先の兵器工場で被爆しました。
原爆症の発症を恐れる日々を過ごしながら小説を書き始め、昭和50年、長崎で被爆した体験を抑制した表現で描いた「祭りの場」で芥川賞を受賞しました。
その後も「ギヤマンビードロ」や「三界の家」、「長い時間をかけた人間の経験」など、死や戦争、被爆者の人生などをテーマにした作品を数多く発表し、その文学活動は「原爆の語り部」とも呼ばれました。
関係者によりますと、林さんは、先月19日に亡くなったということです。
原爆症の発症を恐れる日々を過ごしながら小説を書き始め、昭和50年、長崎で被爆した体験を抑制した表現で描いた「祭りの場」で芥川賞を受賞しました。
その後も「ギヤマンビードロ」や「三界の家」、「長い時間をかけた人間の経験」など、死や戦争、被爆者の人生などをテーマにした作品を数多く発表し、その文学活動は「原爆の語り部」とも呼ばれました。
関係者によりますと、林さんは、先月19日に亡くなったということです。
「偉大な作家」
長崎原爆資料館の館長で被爆2世として創作活動を続ける芥川賞作家の青来有一さんは、「林さんから示唆や影響を受けるところもあり、遠いところに背中が見えているような偉大な作家でした。作品を原爆の記録としてきちんと残そうという考えをお持ちで、書く姿勢の律儀さや生真面目さは立派なものだと思いました。原爆で亡くなった同級生や先生に対してある種の負い目を持っていたので、気にせずに自由にゆっくり休んでくださいと伝えたいです」と話していました。
「被爆を現代の核問題につなげた作品」
亡くなった林京子さんの全集作りに携わり、林さんとも親交のあった筑波大学の黒古一夫名誉教授は、「林さんは、自身の被爆経験だけではなく、その経験を基に核兵器や原子力発電所など、現在の核の問題とつなげて作品を書いた作家です。核廃絶に対しても積極的に発言していました。このように被爆の体験を語れる作家が亡くなったことは非常に残念です」と話しました。
そのうえで、「林さんの本はドイツやイタリアなどでも出版されていて、国際的な評価も高い。亡くなったことで作品が改めて注目され、今後さらに評価が高まるのではないかと思います」と述べました。
そのうえで、「林さんの本はドイツやイタリアなどでも出版されていて、国際的な評価も高い。亡くなったことで作品が改めて注目され、今後さらに評価が高まるのではないかと思います」と述べました。