今回は最近、くるまるさん がなにかとフェラーリのネタを書いているので
いつもと趣向を変え、高級不人気車である4人乗りフェラーリについて書こうかと思っていました。
しかし
「そういえば、4ドア版フェラーリと呼ばれた車があったなぁ・・・」
と思って調べてみたところ、想像以上に価格が下がっていたのに驚きました。
それが、今回ご紹介したい
マセラティ クワトロポルテ(5代目)です。
イタリアの車メーカーとカロッツェリア
マセラティはイタリアの自動車メーカーです。
日本では一般的にイタリアの自動車メーカーは、販売網が小さいためかフェラーリ以外はあまり知られていません。
現在の主なイタリアの車メーカーは
- フィアット(FIAT)
- フェラーリ(Ferrari)(フィアットグループが半分以上株保有)
- アルファロメオ (Alfa Romeo)(フィアットグループ)
- ランチア(Lancia)(フィアットグループ)
- アバルト(ABARTH、フィアットの一部門)
とそのほとんどがフィアットのグループ会社です。
フェラーリのライバル
- ランボルギーニ
はフォルクスワーゲングループです。
今回ご紹介する
- マセラティ(MASERATI)
もフィアットグループです。
これに加えて『カロッツェリア』という業種の会社があります。
主に車のボディをデザインしたり、製造したりする会社です。
- イタルデザイン・ジウジアーロ
- ザガート (SZデザイン)
- ピニンファリーナ
実は日本車の多くもこれらのカロッツェリアがデザインをしています。
中でもピニンファリーナはイタリア最大のカロッツェリアであり、自動車以外の工業製品のデザインも手掛けています。
マセラティ クワトロポルテはこのピニンファリーナでデザインされたものです。
こういう説明をしないといけないぐらい知名度が低いイタリアンセダンは不人気車でしょう?
究極のイタリアンは日本人が創った
クワトロポルテの名前はクワトロが日本語だと『4』を意味し、ポルテが『ドア』を意味します。
なので単純に4ドアの車という意味です。
日本車にはない迫力と高級感を併せ持ったその美しいボディラインは究極のイタリアンデザインを表現したとされています。
このクワトロポルテのボディデザインを担当したのが
当時ピニンファリーナに所属していた日本人
カーデザイナー 奥山 清行(おくやま きよゆき)氏です。
奥山氏はなんと、
フェラーリ創業55年を記念してフェラーリ創始者の名を冠した限定モデル
『エンツォ フェラーリ』のデザインも担当しています。
イタリア人以外で初めてフェラーリをデザインした男
として有名な方です。
なので、同氏がデザインしたこのクワトロポルテも
日本人がデザインした究極のイタリアンデザイン
と言って間違いはないでしょう。
4ドア版フェラーリと呼ばれる由縁
フェラーリはずっとレース活動を目的に運営されてきた会社なので4ドアの車を一度も造ったことはありません。
フェラーリにはたくさんの魅力がありますが、その中でも特に言われるのがそのエンジンサウンド、エキゾーストサウンドです。
その乾いた甲高い音はレーシングカーを連想させ、もはや楽器だとまで言われます。
クワトロポルテに搭載された
4.2リッターのV型8気筒・DOHC32バルブ 400ps/7000rpmを発生させるそのエンジンは
フェラーリ F430と同じベースエンジン。
(F430は4.3リッター、490ps/8,500rpm)
パワーこそ劣りますが同じベースでほぼ同じ排気量のエンジンですから。
フェラーリと同じ音を出すことが可能です。
同じフィアットのグループにある会社だからこそできた夢のコラボです。
マフラーを変更しよう
クワトロポルテはジェントルな4ドアセダンです。
いくらフェラーリと同じエンジンが搭載されているからと言っても静粛性が求められます。
なので、さすがにノーマルマフラーでは静かです。
しかし
このマフラーをアフターパーツメーカーの物に交換すると・・・
どうでしょうか?w
完全フェラーリですよね?
内装も最高に贅沢
クワトロポルテは新車だとベースグレードでも約1400万円します。
本来、新車だと、内装、外装のカラーがたくさん用意されていて、セミオーダー式に注文できます。
インテリアだけでも、レザーシートの内側と外側で異なるカラー10色の中から選択できることに加え、パイピングのカラー、ダッシュボードの上側と下側のカラー、ハンドルや天井、カーペットのカラー・・・
組み合わせを全て合計すると、400万通りにもなると言われています。
残念ながら中古車ではカラーは選べませんが、レザー、アルカンターラ、ウッドが贅沢にあしらわれ、その質感やデザインは最高と言えるでしょう。
お高いんでしょ?
どうですか?マセラティ クワトロポルテ。
フェラーリと同じエンジン
フェラーリが認めた日本人による究極のデザイン
贅沢この上ない内装
先程も言いましたが、新車は約1400万円です。
中古になっても、きっとお高いんでしょうね・・・
この5代目は2008年にマイナーチェンジが行われていて、いわゆる前期、後期があります。
当然前期の方が安いので、前期モデルで各中古車サイトを検索してみると・・・
200万円台の車がゴロゴロしてます!!
(2017年2月現在)
絶対この車、200万円の車には見えないですよね??
そこで気になるのが、この車最大の不人気要素であろう
「イタリア車って壊れやすいんじゃないの?」
という点です。
正直いうと
壊れますw
とはいっても、どちらかといえば『消耗』です。
フェラーリエンジンに組み合わされるトランスミッションは「デュオセレクト」と名づけられたセミオートマチックです。
油圧でクラッチを切り、シフトチェンジするタイプのものです。
これはフェラーリで採用されている「F1マチック」と同じものです。
シフトレバーもフェラーリと同じ形をしています。
操作はパドルシフトで行い、AUTOボタンを押せば自動変速も行ってくれます。
但し、クラッチの寿命が非常に短いのです。
何せ公道を走れるレーシングカーを目指して作られていますから。
フェラーリはたくさんの距離を走るような車ではありません。
そんなフェラーリと同じトランスミッションを持つクワトロポルテは約2万キロほどでクラッチが滑りだします。
交換すると約60万円の出費です。
しかし、安心して下さい。
普通のトルコン式オートマも設定があります。
デュオセレクトに比べると変速が遅く、少々スポーツ感は落ちますが、クラッチ交換の心配はありませんし、パドルシフトもついています。
これ以外についてはここ近年のフェラーリでも言われている通り、イタリア車の製品精度は非常に高まっているようで致命的な故障はなさそうです
ただ、さすがに日本車のように乗りっぱなしにはできないと思うので、最低限のオイル交換や点検といったメンテナンスは定期的に行いましょう。
まとめ
今回調べた限り、前期型であれば諸費用を入れて300万円も出せば走行距離も5万Km前後のきれいな車体がたくさん見つかりました。
また、クラッチ交換を済ませている車両もチラホラありますので、そういった車両を見つけて、2万km走る前に売却してしまうというのも一つの方法です。
一生に一度ぐらいはフェラーリサウンドを楽しみたい。
車好きの方は誰しもそう思うでしょう。
そんな夢がたった200万~300万円程度でかなえてしまうクワトロポルテ。
300万円でまともに走るフェラーリなんて絶対買えませんよw
フェラーリは行先を選びますが、クワトロポルテは普通の4ドアセダンなので家族みんなでお買い物なんてこともできちゃいます。
ぜひ探してみてください。
追伸:マフラーも新品で買うと60万円~80万円程、等長エキマニまで入れると100万円を超えますから、音を楽しみたいという方はすでにカスタムされている車両を選ぶのも良い方法です。
欲しい不人気車が見つかったら『無料』でプロに手伝ってもらいましょう▼
>>こだわりの車探し<<
査定依頼社数を絞り込める▼
>>あんしん一括買取査定<<
新しい車の売り方『ライブオークションシステム』▼
>地域限定オークション買取<
●クルマ業界のアレコレを教えてくれる、くるまるさんのブログもよろしく~
■最後まで読んで頂きありがとうございます