大学生の就活スタート 働き方に関心高まる
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来年春に卒業する大学生を対象にした大手企業の会社説明会が1日解禁され、就職活動が本格的に始まります。学生優位の「売り手市場」が続く中、学生の間では働き方への関心が高まっていることから、説明会では働きやすい職場環境のアピールに力を入れる企業も増えるものと見られます。
主な企業への就職活動は、経団連が自主的にまとめる「指針」に沿って行われますが、これまで2年連続でスケジュールが変更され、学生や企業に混乱も見られました。
このためことしはスケジュールを変更せず、1日から会社説明会、6月に採用面接解禁という日程で行われます。
1日は、企業が学生に仕事の内容や採用方法などを説明する会社説明会が全国各地で開かれ、来年春に卒業する大学生の就職活動が本格的にスタートします。
ことしの就職活動は、人手不足を背景に引き続き学生優位の「売り手市場」になる見通しですが、就職情報会社によりますと、学生の間では就職後の働き方への関心も高くなっているということです。
このため1日から始まる会社説明会では、長時間労働の是正や育児休暇など、子育てをしながら働き続けられる制度の拡充など、働きやすい職場環境のアピールに力を入れる企業も増えるものと見られ、売り手市場が続く中企業の間で説明会に工夫を凝らす動きが広がりそうです。
このためことしはスケジュールを変更せず、1日から会社説明会、6月に採用面接解禁という日程で行われます。
1日は、企業が学生に仕事の内容や採用方法などを説明する会社説明会が全国各地で開かれ、来年春に卒業する大学生の就職活動が本格的にスタートします。
ことしの就職活動は、人手不足を背景に引き続き学生優位の「売り手市場」になる見通しですが、就職情報会社によりますと、学生の間では就職後の働き方への関心も高くなっているということです。
このため1日から始まる会社説明会では、長時間労働の是正や育児休暇など、子育てをしながら働き続けられる制度の拡充など、働きやすい職場環境のアピールに力を入れる企業も増えるものと見られ、売り手市場が続く中企業の間で説明会に工夫を凝らす動きが広がりそうです。
学生は働き方の実態に高い関心
会社説明会の解禁を前に、都内の大学は学生に働き方の実態を知ってもらおうと、OBから直接、仕事内容などを聞く「本音トーク」を開きました。
東京・千代田区の法政大学が開いたセミナーには、商社や生命保険会社など18の企業で働く大学のOBが、およそ140人の学生を前に就職したあとの働き方を説明しました。
大学によりますと、学生の間でも働き方への関心が高まっているということで、学生からは「週休2日制だが、休日出勤はないのか」とか、「営業現場ではノルマはないのか」などといった質問が出されていました。
これに対してOBは「お客さんの都合で土日に働くこともある」とか、「ノルマが全然ないのは、営業現場では考えづらい。ノルマはある」などと率直に答えていました。
参加した学生は「ノー残業デーでも実際は残業する日があるなど、入社後のイメージができた」とか「自分のやりたいことと働く環境のバランスをしっかり考えたい」などと話していました。
この大学では、いわゆる「ブラック企業」など問題がありそうな企業の見分け方についても学生に指導しています。
大学の担当者は相談に来た学生に対し、求人票に社会保険や雇用条件が書かれているかや、歴史があるのに社員の平均年齢が若い会社は退職者が多い可能性が高いなどとアドバイスしていました。
法政大学キャリアセンターの内田貴之課長は、「残業時間が長いとか休みがあまり取れないなど入社前に働き方を理解していれば、納得して働くことができる。実際の働き方も理解して就職活動に臨んでほしい」と話しています。
東京・千代田区の法政大学が開いたセミナーには、商社や生命保険会社など18の企業で働く大学のOBが、およそ140人の学生を前に就職したあとの働き方を説明しました。
大学によりますと、学生の間でも働き方への関心が高まっているということで、学生からは「週休2日制だが、休日出勤はないのか」とか、「営業現場ではノルマはないのか」などといった質問が出されていました。
これに対してOBは「お客さんの都合で土日に働くこともある」とか、「ノルマが全然ないのは、営業現場では考えづらい。ノルマはある」などと率直に答えていました。
参加した学生は「ノー残業デーでも実際は残業する日があるなど、入社後のイメージができた」とか「自分のやりたいことと働く環境のバランスをしっかり考えたい」などと話していました。
この大学では、いわゆる「ブラック企業」など問題がありそうな企業の見分け方についても学生に指導しています。
大学の担当者は相談に来た学生に対し、求人票に社会保険や雇用条件が書かれているかや、歴史があるのに社員の平均年齢が若い会社は退職者が多い可能性が高いなどとアドバイスしていました。
法政大学キャリアセンターの内田貴之課長は、「残業時間が長いとか休みがあまり取れないなど入社前に働き方を理解していれば、納得して働くことができる。実際の働き方も理解して就職活動に臨んでほしい」と話しています。
人工知能が採用活動をサポート
ことしは人工知能が企業の採用活動を支援する動きが広がりそうです。
東京・渋谷区のIT企業「ビズリーチ」は、応募から内定までの採用業務を一括して管理するシステムを手掛けていて、ことし1月から人工知能が応募者の履歴書を評価する機能を搭載しました。これは過去の応募者が提出した履歴書と採用結果のデータをあらかじめ人工知能に読み込ませ、そこから採用される可能性が高い応募者の履歴書の特徴を人工知能が学習して評価するものです。
東京・港区のITベンチャー「エスキュービズム」はすでに中途採用でこのシステムを導入していて、応募者の履歴書に書かれた経歴や資格、それに自由記述欄の内容を基に書類選考を通過する可能性が4段階で示されます。その評価を基に人事担当者や役員が面接を行い、最終的に採用者を決めることにしています。
この会社では来年春に大学を卒業する新卒の採用でもこのシステムを導入することを検討しています。
人材開発部の佐々木隼人部長代理は「今は書類選考を担当できる人数が限られているが、今後は、採用業務が効率化され多くの応募があっても対応できるようになる」と話しています。
このシステムを手がける会社「ビズリーチ」の竹内真取締役は、「人工知能は採用を判断するのではなくあくまでアドバイスするのが役割だが、人事の社員が少なかったり担当者が変わったりしても判断の軸や質を落とさずに採用活動を進めることができる」と話しています。
こうしたシステムは大手電機メーカーのNECも去年から同様のサービスを始めていて、ことしは書類選考などに人工知能を活用する動きが広がりそうです。
東京・渋谷区のIT企業「ビズリーチ」は、応募から内定までの採用業務を一括して管理するシステムを手掛けていて、ことし1月から人工知能が応募者の履歴書を評価する機能を搭載しました。これは過去の応募者が提出した履歴書と採用結果のデータをあらかじめ人工知能に読み込ませ、そこから採用される可能性が高い応募者の履歴書の特徴を人工知能が学習して評価するものです。
東京・港区のITベンチャー「エスキュービズム」はすでに中途採用でこのシステムを導入していて、応募者の履歴書に書かれた経歴や資格、それに自由記述欄の内容を基に書類選考を通過する可能性が4段階で示されます。その評価を基に人事担当者や役員が面接を行い、最終的に採用者を決めることにしています。
この会社では来年春に大学を卒業する新卒の採用でもこのシステムを導入することを検討しています。
人材開発部の佐々木隼人部長代理は「今は書類選考を担当できる人数が限られているが、今後は、採用業務が効率化され多くの応募があっても対応できるようになる」と話しています。
このシステムを手がける会社「ビズリーチ」の竹内真取締役は、「人工知能は採用を判断するのではなくあくまでアドバイスするのが役割だが、人事の社員が少なかったり担当者が変わったりしても判断の軸や質を落とさずに採用活動を進めることができる」と話しています。
こうしたシステムは大手電機メーカーのNECも去年から同様のサービスを始めていて、ことしは書類選考などに人工知能を活用する動きが広がりそうです。