(cache) USBメモリ活用講座【基礎編・Webブラウザのポータブル化-Opera】

USB メモリ活用講座
【基礎編・Web ブラウザのポータブル化-Opera】

< 最終更新日: 2017-01-26 >

Opera12 のインストール

現在,Opera には独自のレンダリングエンジン Presto を用いる Opera 12 (Opera Legacy) と,Google Chrome と同じ WebKit 派生のレンダリングエンジン Blink を用いる Opera 15 以降 (最新は Opera 42) の 2 系統が存在します. Blink (WebKit 系) を用いる Opera はさらに Windows XP/Vista に対応する Opera 36.x Legacy と,Windows 7以降に対応する最新バージョンにわかれています. ここではディスク使用量の少ない Opera 12 系のポータブル化について説明しますが,セキュリティへの対応などが心配な場合は最新版をお使いください. 最新版については,最新版 Opera のインストール をご覧ください.

ポータブル版の Opera として,公式版,オーストリアの Markus Obermair 氏が個人的に開発・配布している Opera@USB もありますが,ここでは PortableApps.com 版について解説します. 最も正統なのは当然 公式版 ですが,最新バージョンの 12.18 のインストーラーは,まだ用意されていないようで,12.17 からアップデートを行う必要があるようです. 公式版でないと気持ちが悪いという人は Opera archive から探してみてください. また,64 ビット版が使いたい方は Opera@USB を検討するとよいでしょう.

PortableApps.com 版の Opera12 は Portable Apps.com Platform のアプリ追加機能からはインストールできないようですので,以下の手順に従って作業する必要があるようです. なお,USB メモリに割り当てられたドライブレターが U: であるものとします.

  1. PortableApps.com から [Apps]-[Internet]-[Opera, Portable Edition] とたどります. 最新版 (Download 4X.X.XXXX.XX, X.X.XXX.XXX はバージョン番号に関連する数字),Opera 36.x Legacy 版 (Download Legacy 36.X.XXXX.XX),Opera 12.x Legacy 版 (Download Legacy 12.18) の 3 つのリンクがありますので,間違えないよう注意して Download Legacy 12.18 をクリックし,ローカルハードディスク (C:\temp など) へダウンロードします※1
  2. 後は LibreOffice Portable と同じような順序で,作業を進めればよいでしょう.
  3. インストールが終わったら,ランチャのメニューにでも登録してください.
  4. Opera を起動すると,図1 のウィンドウが開かれます.
    図1・Operaの起動画面
    図1・Opera の起動画面
  5. 図1 左上の [Opera] ボタンをクリックしたときに表示されるメニューが英語表記であるときは,次のようにして日本語表示に切り替えます.
    1. 図1左上の [Opera] ボタンをクリックして,表示されるプルダウンメニューから [Settings]-[Preferences] を選び,「設定」ダイアログボックスを表示させます.
    2. General」タブの Language を「日本語 [ja]」にして [OK] をクリックします.
  6. Opera のデフォルト設定では,ユーザ認証情報を記憶する設定となっています. このままでは USB メモリを紛失してしまった場合に情報流出や漏えいにつながる可能性が高く,大きな損失を引き起こしかねませんので,以下の操作でセキュリティ設定を変更しておくことを推奨します.
    1. 図1左上の [Opera] ボタンをクリックして,表示されるプルダウンメニューから [設定]-[設定] を選び,「設定」ダイアログボックスを表示させます.
    2. 「認証管理」タブの「認証管理にパスワードを記憶させる」のチェックをオフにして [OK] をクリックします.
  7. Opera のデフォルト設定では,自動でアップデートを行う設定になっています. 無効にしたい場合は,次のように操作します.
    1. 図1左上の [Opera] ボタンをクリックして,表示されるプルダウンメニューから [設定]-[設定] を選び,「設定」ダイアログボックスを表示させます.
    2. 「詳細設定」タブを開きます.
    3. 左のカラムの「セキュリティ」をクリックし,右側に表示される項目の「オートアップデート」を「利用可能なアップデートについて通知する」または「アップデートを確認しない」に変更して [OK] をクリックします.

警告: この作業はあくまで自己責任で行ってください. USB ドライブの \PortableApps\OperaPortableLegacy12\App\Opera\locale フォルダには,様々な言語設定のためのサブフォルダが含まれています. 自分では使わないと確信できる言語に対応するフォルダは削除しても動作に支障はありません. たとえば英語 (en) と日本語 (ja) だけを残して,他を削除すると約 15MB ほどディスク容量に空きが増えます.

最新版 Opera のインストール

最新版の Opera は Google Chrome と同じ WebKit 派生のレンダリングエンジン Blink を用いています. 従来の独自レンダリングエンジン Presto を用いる Opera 12 を使いたい方は,Opera 12 のインストール をご覧ください.

ポータブル版の Opera として,公式版 もありますが,ここでは PortableApps.com 版について解説します. PortableApps.com が提供するランチャである Portable Apps.com Platform を利用すれば Opera Portable を簡単に USB ドライブにインストールすることができます. とにかく時間と手間を惜しみたいという方は,PortableApps.com Platform のインストールと使い方PortableApps.com Platform を利用したアプリ追加とアップグレード を参考に Opera をインストールするとよいでしょう.

以下では,手動で Opera をポータブル化するのに必要なファイルをダウンロードして,インストールする手順を紹介します. なお,USB メモリに割り当てられたドライブレターが U: であるものとします.

  1. PortableApps.com から [Apps]-[Internet]-[Opera, Portable Edition] とたどります. 最新版 (Download 4X.X.XXXX.XX, X.X.XXX.XXX はバージョン番号に関連する数字),Opera 36.x Legacy 版 (Download Legacy 36.X.XXXX.XX),Opera 12.x Legacy 版 (Download Legacy 12.18) の 3 つのリンクがありますので,間違えないよう注意して Download 4X.X.XXXX.XX をクリックし,ローカルハードディスク (C:\temp など) へダウンロードします※1
  2. 後は LibreOffice Portable と同じような順序で,作業を進めればよいでしょう.
  3. インストールが終わったら,ランチャのメニューにでも登録してください.
  4. Opera を起動すると,図1 と似たようなウィンドウが開かれます.
  5. 左上の [Menu] ボタンをクリックしたときに表示されるメニューが英語表記であるときは,次のようにして日本語表示に切り替えます.
    1. 左上の [Menu] ボタンをクリックして,表示されるプルダウンメニューから [Settings]をクリックして,Settings タブを表示させます.
    2. 左のカラムで「Browser」をクリックします.
    3. 右の表示項目で Languages を「Japanese - 日本語」にします.
    4. すぐ上に「requires Opera restart」と表示されるので,restart をクリックすれば,Opera が再起動され日本語表記に変わるはずです.
  6. Opera のデフォルト設定では,フォームに入力した内容やユーザ認証情報を記憶する設定となっています. このままでは USB メモリを紛失してしまった場合に情報流出や漏えいにつながる可能性が高く,大きな損失を引き起こしかねませんので,以下の操作でセキュリティ設定を変更しておくことを推奨します.
    1. 図1左上の [メニュー] ボタンをクリックして,表示されるプルダウンメニューから [設定] を選び,「設定」タブを表示させます.
    2. 左のカラムで「プライバシーとセキュリティ」をクリックします.
    3. 右の表示項目で「自動入力」の「ウェブページでフォームの自動入力を有効にする」のチェックをオフにします.
    4. 右の表示項目で「パスワード」の「ウェブ上で入力したパスワードの保存を確認する」のチェックをオフにします.

警告: この作業はあくまで自己責任で行ってください. USB ドライブの \PortableApps\OperaPortable\App\Opera\41.0.2353.46\localization フォルダには,様々な言語設定のためのファイルが含まれています. 自分では使わないと確信できる言語に対応するファイルは削除しても動作に支障はありません. たとえば英語 (en-US.pak) と日本語 (ja.pak) だけを残して,他を削除すると約 11MB ほどディスク容量に空きが増えます.

Dr.Web LinkChecker for Opera の設定

Firefox のアドオン:Dr.Web LinkChecker」で紹介した,Dr.Web LinkChecker には Opera 版や Chorme 版も存在します. 以下では Opera 12 で Dr.Web LinkCheker をインストールする手順を紹介していますが,最新版 Opera でもほぼ同じ手順で利用可能です.

  1. Opera を起動し,Dr.Web LinkChecker (http://www.freedrweb.com/linkchecker/) の Web ページを開きます (図2).
    図2・Dr.Web LinkCheckerのWebページ
    図2・Dr.Web LinkChecker の Web ページ
  2. Opera 版へのリンクをクリックすると,図3のような画面となります.
    図3・Dr.Web LinkChecker for Opera
    図3・Dr.Web LinkChecker for Opera
  3. Install (FREE Download) をクリックすると,図4のような画面となるので,「Opera に追加」ボタンをクリックします.
    図4・Opera アドオンの Web ページ
    図4・Opera アドオンの Web ページ
  4. 図5のようなダイアログボックスが表示されるので,[インストール] をクリックします.
    図5・拡張機能のインストール確認ダイアログボックス
    図5・拡張機能のインストール確認ダイアログボックス
  5. タスクバーの近くに図6のようなインストール完了の通知が表示されます.
    図6・インストール完了の通知
    図6・インストール完了の通知

これで Opera を起動して,文字や画像のリンクを右クリックしたときに表示されるメニューに「Check the link with Dr.Web Anti-Virus」が追加されるはずです. ここをクリックすると,新しいタブが開かれ,しばらく待つと検査結果が通知されます. セキュリティ上の問題が見つからない場合には,CLEAN と通知されるので,タブを閉じるなどして元のページに戻り,目的のページを開きましょう (Close window をクリックしてもよいでしょう).

最新版の Opera に Dr.Web LinkChecker をインストールした場合は,FirefoxChrome と同様にアドレスバーの右横に Dr.Web のアイコンが追加されており,動作状態が通知されます. このアイコンをクリックすると図7 の画面が表示されます. この画面を見ると,最新の Dr.Web にはインターネット追跡 (Internet tracker) をブロックする機能があるほか,Adobe Flash プラグインをブロックするかどうか,広告をブロックするかどうかなどを設定できるようです. 図7 右上のメニューボタン (横三本線) をクリックして,[Options] をクリックすると詳細に動作設定を行うことができるようです (メッセージは英文ですが).

図7・Dr.Web Link Checker の通知画面
図7・Dr.Web Link Checker の通知画面