「森友学園」に売却された国有地で建設が進む小学校。校庭予定地には学園と業者が「仮置きしている」とする土砂の山がある=大阪府豊中市で2017年2月27日午後、本社ヘリから幾島健太郎撮影
大阪市の学校法人「森友学園」が小学校の新設を予定している大阪府豊中市の土地に、ごみを含んだ土砂が積み上げられている問題で、学園は28日、土砂の搬出に向けた作業をいったん中断した。作業に立ち会っている豊中市が明らかにした。学園側はホームページ上で、28日ごろからごみと土砂に分別し、搬出を始める意向を示していたが、ごみの搬出業者は未定で、作業が順調に進むかどうかは流動的な情勢だ。
豊中市によると、分別作業は27日から始まり、1週間程度で完了する予定だったが、ショベルカーの目詰まりや人手不足が原因で、期間内に終わらない可能性がある。
今後の作業について市が業者から聞き取ったところ、業者は「作業人数を増やすか、選別せずにごみが含まれた土砂全てを産業廃棄物として処理するか、学園と協議する」と説明した。また、業者は市に対し、ごみの処理方法が決まれば報告すると伝え、搬出する際に選別されているかどうかの確認に市職員の立ち会いを要請した。
一方、27日の市の現地調査では、廃棄物処理法が義務付ける産廃保管場所の掲示板がなかったが、28日には設置されていることが確認された。【米山淳】