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Perfume、地上波ドラマ初主演 放送はテレ東、脚本は木皿泉のオリジナル

 人気テクノポップユニット・Perfumeあ〜ちゃん(西脇綾香)、かしゆか(樫野有香)、のっち(大本彩乃)の3人がそろって地上波のドラマに初主演することがわかった。放送局はテレビ東京。脚本は『すいか』『野ブタ。をプロデュース』『富士ファミリー』などの作品で知られる木皿泉氏のオリジナルで、タイトルは『パンセ』。フランス語で「三色スミレ」、3人の女の子の物語だ。3月31日(深0:52〜1:23)、4月1日(深0:15〜1:45)の2夜連続で放送される。

 プロデューサー&監督の後藤庸介氏(共同テレビ)は「ちょっとした奇跡が起こりました。木皿泉×Perfume×テレ東って…尋常じゃない!」とコメントを寄せたが、これはもう確信犯だ。

 これまで、ドラマ『スミレ16歳!!』(BSフジ、2008年)と映画『モテキ』(11年)にPerfume役で出演したことはあったが、ドラマで役を演じることも、主演も初めて。あ〜ちゃんは「17年Perfumeとして、歌しかやってこなかった私たち。演技を急にやるなんてその道のプロの方に申し訳ないし、自信ないし…1年にもわたる口説き落としでした(笑)」と証言する。

 「なかなか決断できなかった」(のっち)3人を、粘り強く口説き落としたテレビ東京・編成局ドラマ制作部の阿部真士プロデューサーは「Perfumeファンも、木皿泉ファンも、業界も、ビックリすると思います。まずはひっそりと、テレビ東京だけで放送しますが、一人でも多くの人にご覧いただければ幸いです」と自信たっぷり。

 その自信を木皿氏の脚本が確かなものにする。「スゴい脚本が届きました。面白くて深くて、先の読めない高級な脚本を、一体どう演出したらいいんだ?!と思っている間に、撮影が始まってしまいました」(後藤監督)、「大好きな木皿泉さんの台本にうなりました。面白い、に尽きます。なんでこんな世界が描けるのか…」(阿部P)と、ほめちぎる。

 木皿氏も「『テレ東でやってるみたいなドラマ』というのは、悪口にも聞こえるし、ものすごくリスペクトしているようにも聞こえます。とんがった枠なんだと思います。ずっと前から、そういうところでやってみたいと思ってました。『さすがテレ東さん』と言ってもらえるようなドラマになればうれしいです」と、互いに相思相愛の関係。そこに、Perfumeの「ある瞬間に、神がかった」、「想像を遥かに超える芝居」が加わり、「化学反応ってこういう感じで起こるんですね」(阿部P)。

 Perfumeが演じるのは、OLの“どんちゃん”(あ〜ちゃん)、実家の家業手伝いの“おかみど”(かしゆか)、フリーターの“のりぶう”(のっち)。小学校の時に帰り道が一緒で仲良くなった3人の女の子が、非日常を求めて、洋館を買うことになる。昔から気になっていた憧れの洋館。不動産屋さんに交渉をすると、びっくりするくらいの格安。ただし条件があり、“力丸”の面倒を見ること。3人は二つ返事で快諾し、ついに引っ越しの日を迎える。

 噴水のあるすてきな洋館。うっとりする3人。だがそこには、大きな、大きな落とし穴があった。「夢ってなんだった?」「働くってどういうこと?」「死ぬとどうなる?」。何てことのない毎日の中で、ふと立ち止まって考えたくなるテーマを3人の他愛ないおしゃべりを中心に展開させる。

 木皿氏は「Perfumeと聞いて、甘すぎるのも違うし、リアル過ぎるのも違うし、夢みたいだけど実感があるというか。Perfumeにしかできないものをと思って書きました。はずさないつもりで書きましたが、もしかしたら、思いっきりはずしてるかもしれません。どっちにしろ楽しんでいただけると思います。なにしろ、Perfume主演のドラマなんですから」とコメントを寄せている。

■Perfumeのコメント

▼あ〜ちゃん
 17年Perfumeとして、歌しかやってこなかった私たち。お話を、今のタイミングで持ってくるテレ東さんは本当に変わってるな、と思いました(笑)。木皿さんが当て書きしてくださった本はまた面白くて、不思議で、そして私たちの芯を捉えてくださっている役柄で、「もしも私たち3人がPerfumeじゃなかったら」という想像ができるような作品になりました。どんちゃん、おかみど、のりぶうが笑いあってるシーンはもうPerfumeです(笑)。 こんなとこでも出るんだなぁ、とうれし恥ずかし…17年の賜物だなぁとも思いました。一生懸命やらせていただきましたので、Perfumeの活動の思い出の1つに観てください。ちょっと、恥ずかしいけど(笑)。

▼かしゆか
 今回初めてドラマの主演をさせていただくことになりました…というこの言葉自体に緊張してます!(笑) 最初に脚本の木皿さんやスタッフさんからお話をいただいた時、信じられなくて私たちがやってもいいんだろうかと不安でいっぱいでした。でもこんなチャンスをいただけることは今後ないかもしれない! そして「ぜひ!」と言ってくださる方々がいる。その想いを信じたい、と挑戦させていただくことになりました。撮影している時はワクワクと緊張が入り混じり、音声さんに「心音がすごく聞こえる」と言われるほどにドキドキしていました(笑)。いつも見ているPerfumeのような、だけど違う3人が現状や将来に悩み、何かを変えたくて動き出す。どこか切ないけれど笑えて優しくなれる、そんなドラマになっているのであたたかく見守っていただけるとうれしいです。

▼のっち
 未知です。未知です。 驚きましたか? いや、それ以上に!私が!驚いています!! 木皿さんが、私たち3人へお話を書いてくださるらしいぞと聞いた日から、お話をお受けするまで。こんな幸せな事は2度とないが、音楽畑の私たちが足を踏み入れてよい世界なのか云々、3人で悩みに悩みに悩みました。やろう!と手を取り合ってからは、楽しみながら苦しみ、懸命に取り組ませていただきました。本当にすてきな脚本で、読めば読むほど好きになります。私たちから生まれた物語。一生の宝物です。すてきな方たちに囲まれて一緒にものづくりできたこと、とっても幸せです。



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