地震や水害などを想定して救助技術を学べる近畿管区警察局の災害警備訓練施設(堺市北区)で28日、神戸学院大学の学生14人が訓練に取り組んだ。近畿2府4県の警察官向け施設を民間人が訓練に使うのは初めて。兵庫県警と同警察局が「若い力を地域防災に役立ててほしい」と企画した。
「がれき災害」「水害」「土砂災害」に即した多彩な訓練ができ、同大が防犯に取り組む縁で、県警が参加を呼び掛けた。防災を学んだり、警察官を志望したりする男女が集まった。
県警広域緊急援助隊員らが、東日本大震災や熊本地震での救助経験を踏まえて指導。学生らは、倒壊家屋に見立てた金属製の枠や畳をぐぐり、仲間を助けるなどした。
負傷者役をした同大2年の梶原大智(だいち)さん(20)は「助けを待つ不安が分かった。人を救う仕事に就きたい」。今春から陸上自衛隊に勤める同大4年の大智(おおち)優一さん(22)は「今日の学びを身近な人に伝えたい」と語った。
同警察局は「警察官の訓練に加え、若者や自主防災組織も学べるよう活用したい」としている。(小林伸哉)
Yahoo!ニュース タイアップ