シャープ首脳は28日、2018年度中を目指してきた東証1部への復帰時期を前倒ししたいとの意向を示した。「希望としては今年の年末か来年の春くらい」とした。連結債務超過になったことなどを受けて同社は昨年8月、東証1部から2部に指定替えになった。1部復帰前倒しの背景には、17年3月期に3期ぶりに連結経常黒字を見込むなど業績改善がある。
シャープ首脳は「大和証券に任せている。(復帰に向けて)昨年末からいろいろなプロジェクトをやっている」とも述べた。
シャープの戴正呉社長は27日に出した社員向けメッセージで「今後、東証1部復帰の申請プロセスに入っていく」ことを明らかにした。昨年11月のメッセージでは「(業績の)V字回復を果たし、遅くとも18年度には東証1部への復帰をめざす」としていた。
また28日には記者団に対して、台湾の鴻海(ホンハイ)精密工業の傘下に入って以降、「約半年間で契約の見直しや構造改革で約600億円のコストダウンをしている」とも話し、業績が回復していることも強調した。