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元請け業者「土は仮置き」別業者「聞いてない」

「森友学園」に売却された国有地で建設が進む小学校。校庭予定地には学園と業者が「仮置きしている」とする土砂の山がある=大阪府豊中市で2017年2月27日午後1時47分、本社ヘリから幾島健太郎撮影

大阪・豊中市が用地造成担当元請け業者の聞き取りと現地調査

 学校法人「森友学園」が小学校用地として大阪府豊中市の国有地を鑑定額より安く取得した問題で、同市は27日、廃棄物処理法に基づき用地造成を担当した元請け業者の聞き取りと現地調査をした。業者は土は「仮置き」の状態で、分別後、ごみを搬出すると説明。ただ、別の業者は取材に「現場で『仮置き』とは聞いていない」と証言。市は作業の進め方が適切だったのか、さらに調査を進める方針。

     聞き取りを受けたのは、同府吹田市の施工業者。豊中市によると、昨年2月ごろ始めたくい打ち工事で廃棄物が混じった土が出た▽建築工事を優先するため、3月ごろから廃棄物が混じった土を用地内に仮置きした▽11月ごろ、用地内に掘った穴に置いた--などと説明したという。

     穴は校庭用地の南東角にあり、南北約30メートル、東西約40メートル、深さ最大約3メートルで、土を積んだ結果、現在は高さ約5メートルの小山になっている。コンクリート片、ビニールや木くず、靴が含まれていたという。業者は「保管場所に困り、仮に置いただけ」と説明。分別は27日に始め、完了までに1週間から10日間ほどかかる見通し。廃棄物処理業者と処理契約を結び、敷地外へ搬出するという。

     この日の現地調査は目視だけで終了した。同市の脇山啓文環境部長は記者会見で、「埋め戻しがなかったと判断するだけの材料はなかった」と説明。「廃棄物が出てくればすぐに業者に委託して処理するのが一般的で、1年も仮置きをするという話は聞いたことがない」と述べた。

     調査結果について、工事に携わった別の業者は毎日新聞の取材に「現場で『仮置き』という説明はなかった。2~3メートルの穴を10カ所以上掘って、埋め戻し、土をならした」と話し、「学園も元請けも、子供のことを考えて対応してほしい」と批判した。【米山淳、藤顕一郎遠藤浩二】

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