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 国連人権理事会の第34回定例会合が27日、スイス・ジュネーブで始まった。初日はグテーレス国連事務総長やザイド国連人権高等弁務官、各国の外相らが演説した。韓国の尹炳世(ユンビョンセ)外相は演説で、金正男(キムジョンナム)氏の殺害事件についてマレーシア当局の捜査内容を踏まえて北朝鮮の関与を指摘し、「VXガスは大量破壊兵器に分類され、国際的な規範で禁止されている。北朝鮮が批准している国際的な様々な人権法規に違反している。ルールに基づいた国際秩序への挑戦だ」などと批判した。その上で、「国際社会はもはや無実の北朝鮮の人々が深刻な人権侵害に苦しむことを容認すべきではない」と訴えた。

 3月13日にキンタナ国連特別報告者が北朝鮮の人権状況について報告するセッションが予定されている。定例会合の会期は3月24日まで。(ジュネーブ=松尾一郎)