韓国の憲法裁判所は今日、朴槿恵(パク・クンヘ)大統領に対する弾劾審判の最終弁論を予定通り行うことから、来月の初めには最終的な結論が出される可能性が高くなった。崔順実(チェ・スンシル)問題に対する特別検事の捜査も、延長が認められなければ明日で終了する。弾劾審判も特別検事の捜査もいずれも終着点が近づいているのだ。
25日に開催された弾劾反対を訴えるいわゆる「太極旗集会」では「弾劾が成立すればアスファルトに血が流れ、予想もできない悲劇が起こるだろう」など過激な発言が相次いだ。ネットでは李貞美(イ・ジョンミ)憲法裁判所所長権限代行の殺害を予告する書き込みも見つかっている。この書き込みを行った20代の男性は警察に自首したが、これは絶対に見過ごせない深刻な問題だ。これに対して弾劾成立を求めるキャンドル集会の側は、以前から「(弾劾が)棄却されれば革命」などと主張してきた。いずれも憲法裁判所の決定を覆すことを堂々と明言しているのだ。このように極度に感情が高ぶった集会参加者たちを落ち着かせるべき大統領候補者たちは、逆に自ら集会に加わり参加者たちを一層あおっている。彼らは権力欲によって完全に理性を失い、自分が恥ずべき行動を取っていることさえ理解できなくなったようだ。
大統領の弾劾が憲法に定められた手続きに従って決着がつくことには大きな意味がある。弾劾という非常に重大な問題を政治的、あるいは力による対決ではなく、法律に基づいて解決できれば、これは韓国における法治のレベルを一段階引き上げることにつながる。しかしそれは憲法裁判所がどのような決定を下すかに関係なく、誰もがこれに潔く承服すればの話だ。