脳トレーニングゲームは,若い成人の実行機能やワーキングメモリ,処理速度を促進する:ランダム化比較試験

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Brain Training Game Boosts Executive Functions,
Working Memory and Processing Speed in the Young
Adults: A Randomized Controlled Trial

PLoS ONE, Vol.8, No.2, 2013

背景:脳トレーニングゲームの有益な影響は,他の認知機能に移ることが期待されている.それでも,正直な
ところ若い成人の商業用の脳トレーニングゲームの有益な移動効果はほとんど科学的基礎を持たない.ここでは,
我々は脳トレーニングゲーム(Brain Age)の広範囲にわたる認識機能への影響を若い成人で調査した.方法:我々
は,人気がある脳トレーニングゲーム(Brain Age)と人気があるパズルゲーム(テトリス)を使っている二重盲
検ランダム化比較試験(事実上のマスキング)を実施した.32 人のボランティアが地元新聞の広告を通じて募集
され,2 ゲームグループ(Brain Age,テトリス)どちらにも無作為に割り当てられた.Brain Age とテトリスグ
ループの被験者は,4 週間1 日約15 分,1 週につき少なくとも5 日間それらのゲームを行った.認知機能の計測
は,トレーニングの前後に実施された.認知機能は,8 つのカテゴリー(流動性知能,実行機能,ワーキングメモ
リ,短期記憶,注意,処理速度,視覚の能力,読解力)に分類された.結果と考察:我々の結果は,商業用の脳ト
レーニングゲームが若い成人で実行機能,ワーキングメモリ,処理速度を改善することを示した.さらに,人気が
あるパズルゲームは,脳トレーニングゲームを行うことと比較して,注意及び視覚空間能力の向上を生じること
ができる.本研究は,脳トレーニングゲームが認知機能(実行機能,ワーキングメモリ,処理速度)に対して有益
な影響があるという科学的な証拠が示された.結論:私達の結果は,誰もが脳訓練ゲームをするべきであること
を示さない.しかし,商業用の脳トレーニングゲームは認識機能を若干向上させる単純で便利な手段であるかも
しれない.我々は,調査結果が教育や臨床フィールドでアプリケーションに非常に関連すると確信している.