世界の銀の22%が日本にある⁉︎ 「都市鉱山」と驚くべき日本の埋蔵量

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資源の無い国と教えられてきた日本にも、実は大きな鉱山資源が眠っています。「都市鉱山」という名前で呼ばれる携帯電話やパソコン達。

この言葉、昨今のリサイクルブームに乗って、ニュースになることも多いので聞いたことがあるのではないでしょうか。この都市鉱山の中には、憧れの「金=ゴールド」も含まれており、世界有数の資源国になる程のポテンシャルを秘めています。

■電子機器に含まれる貴金属が都市鉱山の正体

パソコンや携帯電話などの電子機器には貴金属が含まれています。金は錆びない・腐食しない・電気抵抗が低いといった特性を備えているため、精密機器・電子回路に利用されます。弱い金属・レアメタルも金メッキで守ることによって、長期間の使用に耐えられるようになるのです。

そのため、日本にあるコンピューター・携帯電話を集めれば、相当量の金を回収することができます。使わなくなったパソコンや携帯電話は、金鉱山に変化するのです。

1台の携帯電話に使われている金はごくわずか。それでもチリも積もれば山となりますから、上手くリサイクルすれば、世界有数の金鉱山を超える金を回収できると試算されています。

実際、世界の金鉱山で採掘されている金は、なんと金鉱石1トンあたり平均3gしか取れません。世界一の高品位を誇る日本の菱刈鉱山ですら、1トンあたり30g。

それに対して、日本の都市鉱山には、1トンあたり平均280gもの金が含まれていることが明らかに。都市鉱山は、平均的な鉱山の100倍近い金含有量を誇る優良鉱山だったのです。

「国立研究開発法人 物質・材料研究機構」が平成20年に都市鉱山のデータを調査した結果、日本の都市鉱山にある金は、約6,800トン。世界の埋蔵量42,000トンの約16%を占めることが明らかになりました。

都市鉱山の埋蔵量
都市鉱山の埋蔵量、マネーゴーランド
※引用:物質・材料研究機構

金及び銀は、日本の都市鉱山にかなりの量が存在。レアメタルの一種「アンチモン」の埋蔵量もかなりの量。

もちろん、携帯電話やパソコンに含まれる貴金属やレアメタルは金だけではありません。他の貴金属やレアメタルも含まれていますので、金とあわせて回収することができます。リサイクルにかかる費用が、新たに生産する費用よりも安ければ、リサイクルでの回収が進みますね。

■大都市の道端に埋もれる金

実は、他にも都市に眠るお宝があります。ニューヨークのマンハッタンは、世界中からお金持ちが集まり、散財する場所。そこには、金銀・ダイヤもたくさん。

そして、着飾った女性がうっかり落としたイヤリング、ケンカして投げ捨てられた指輪やブローチ。そういった品々が都会の喧騒にまぎれて、道端に埋もれていても不思議ではありません。

この宝探しを職業とするラッフィ・ステパニアンさんによると、マンハッタンの47番街通りこそが、そういった落とした宝の山だそうです。

東京の銀座や六本木・新宿、大阪の新地、京都の祇園といった繁華街の道端には、思わぬお宝が眠っているかもしれませんね。

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  • 世界の銀の22%が日本にある⁉︎ 「都市鉱山」と日本の知られざる埋蔵量

執筆者

上村 和弘 (かみむらかずひろ)

アセットクラス&WEBコンサルティングLLC 代表CEO・ファウンダー 日本ファイナンシャルプランナーズ協会CFP会員、1級FP技能士 1990年 現三菱UFJモルガン・スタンレー証券入社を皮切りに、証券リテール業務や企画調査、ファンド事業等に従事。1999年より、FX事業の新規立ち上げ後、複数社での金融ネット事業の立ち上げ、事業再構築・運営等の統括マネージメントを経て2011年独立。現在、金融情報サービス事業をコアに、投資教育系、システムツールのサポート業務を行う他、シンクタンク系企業、金融システムベンダー等の顧問等を兼務する。1968年生、宮崎県出身。

上村 和弘

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NY金市場で$1923.7の史上最高値に!「金の価値を世界が認めた」復活劇

東西冷戦の終りをきっかけに、価値の下がった金(ゴールド)は、そのままでは終わらずに華麗な復活を遂げます。今回は、そのお話しをいたします。

世界大戦の危機が去り、つかの間の平和を楽しむ経済界では、リスクヘッジの必要性が弱まった上に、金利を生まない金への注目度が下がり、資産運用への利用が減りました。株式や債券・投資信託への投資の方が、儲かるとされた為に、投資資金は株式や不動産に集中していったのです。

ところが、2001年9月11日に米国で起きた同時多発テロ。これをきっかけに、金を巡る流れがまたもや変わります。

同時多発テロが金に与えた影響は以下の通り。
・冷戦に変わるテロとの戦い開始
・イラク、アフガニスタン、アフリカ、シリアと地域紛争の増加
・米国の戦費が増加

これは米国がベトナム戦争にのめり込んだ時と同じような状況。

■平和が終りテロとの戦争

ベトナム戦争で米国の力が弱まり、ニクソンショックで金本位制が崩れた時と同じような事態が始まります。

戦争は、お金を使いますからね。テロとの戦争で必要な軍事費のために、供給量が増えた米ドルの価値は、経済の法則に従いやすくなります。ということは、米ドルの価値が下がり、相対的に金の価値が上昇することに。

そこに、中国・インドといった新興国の成長が更なる追い風を呼び込みます。

中国・インドの両国は、歴史的な経緯から金を好む民族。お金持ちになった彼らは、万一の資産保全などを理由に金を購入します。

このように、金を巡る環境が好転し、価格が上昇しているところに畳み掛けるような大事件が発生。

■世界金融危機発生

米国のサブプライムローン危機~リーマンショックと続いていく世界金融危機が起きてしまいました。そもそも、このサブプライムローン自体が、前回(20世紀はやっぱり激動だった!資産価値が無くなる…金の暗黒時代とは)にお話しした、金融技術の進歩で生じた新しい金融商品であり技術。

持っている資産を担保に証券を発行するメカニズムが行き過ぎて、どんどん流通量を増やした結果、金融システム崩壊の危機に見舞われます。

ここで、苦境に陥った世界経済を救うために、中央銀行が取ったのが量的緩和政策。金利を限界まで下げた上で、お金を市場にどんどん供給することで、なんとか金融システムを安定させることに成功しました。

金利を生まないために見捨てられた金は、中央銀行が金利を下げれば、輝きを取り戻します。経済危機で株価下落の中で、リスクヘッジを求めて金に投資家が殺到しました。
市場にお金が大量に供給されているため、米ドルやユーロの価値は下がります。ならば、金とばかりに買いが集中した結果、2011年9月6日に、NY金市場では、1923.7ドルの史上最高値を付けました。

価値を失いかけた金(ゴールド)の華麗なる復活劇、マネーゴーランド

さて、金相場の歴史をカンタンにご紹介してきましたが何となく流れをご理解いただけましたでしょうか。

もっともお伝えしたいのが、歴史は繰り返すということ。

米国は、トランプ政権の誕生により、流れが変化し、金利上昇・株高・インフレへと舵を切っています。そのために、金利を生まない金の価値は下がっている途中。これはいつか来た道。この好調はいつまでも続かずに、バブルとなって弾ける時が来るでしょう。その時には、以前と同じく株価の下落・金利の引き下げが起きます。

しかも、現在のデリバティブ市場は、リーマンショック以上に膨らんでいるという指摘もあり、かつて、米国の衰退を代わりに支えた中国のような存在も見当たりません。それどころか中国も震源地の一つになりそうな状況。

ということは、次にバブルが弾けた時は、リーマンショック以上の衝撃になるというシナリオも現実のモノとなるかも知れません。

その時に、備えておくのが金(ゴールド)の役目。世間から見捨てられている時こそが、金をコツコツと貯めるチャンスだということを歴史は教えてくれているのです。

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20世紀はやっぱり激動だった!資産価値が無くなる…金の暗黒時代とは

金利上昇と株式相場が上昇している中、金の値段がしばらく下がるかもしれません。そこで、20世紀末に、金を持つことが馬鹿にされた時代を振り返ってみましょう。

■資産としての価値を失いかけた20世紀末

20世紀末、金は資産としての価値を失いかけたことがあります。工業用としての用途や装飾品としての価値は保っていましたが、資産運用として金を持つことの優先順位はかなり低かったのです。

それには、幾つかの理由が絡みます。金をあらたに掘り出す産金量の増加や中央銀行の売却などもありますが、特に大事なことは、「平和と金融技術の進歩」でした。

★冷戦終結によって、世界全体が平和に向かい、戦争等で紙幣・国債・土地が価値を失うリスクが減る。
★金融技術の進歩で、資産運用手段が増えた。

■冷戦終結

20世紀末は、米国とソ連の二超大国が君臨し、世界中が両陣営に分かれて軍拡競争を繰り広げていた時代でした。ノストラダムスの予言では、1999年に人類は滅亡すると言われており、真剣に信じていた人もいたくらい。

大規模戦争が起きるかどうか一触即発の状態。あちこちで、米ソの代理戦争が行われ、核戦争の脅威に人類はおびえていました。その頃の映画「ウォーゲーム」や漫画「北斗の拳」などにその影響は表れています。

ところが、軍拡競争に敗れたソ連および東側諸国は、崩壊への道をたどります。そして、遂に世界に平和が訪れました。

東西冷戦終結で世界が平和になったとは言えないのは現代に生きる我々は知っての通り。
ただ、当時は、世界平和がトレンドになり、欧州諸国を中心に金を持って他国に逃げなければいけないリスクは減りました。

ということは・・・資産のラストリゾート・安全資産としての金の価値は下がってしまいます。

■金融技術の進歩:ロケットサイエンティストの登場

さて、もう一つの要因として、金融技術がこの時代に大きく進化したことがあげられます。

冷戦終結は、米ソの優秀な科学者を軍事技術の開発に専任させる必要をなくしました。軍事費が削られて職を失った彼らが、こぞって金融業界に職を求めて、金融技術が大きな進歩を遂げるのです。

金の暗黒時代、マネーゴーランド

宇宙に行くより金儲け

宇宙への夢や核ミサイルの開発よりも、金融技術の革新に人とお金がつぎ込まれ、デリバティブ(金融派生商品)が次々に開発されたのです。

ABS(資産担保証券)などが普及し、実体経済やマネーの何百・何千倍というお金がデリバティブの世界で膨らみ始めた時代。

金融界では、地中からわずかしか掘り出せない金は時代遅れ。株式・債券・先物・オプションなど多彩な金融商品が登場し、金利を生まない金は選ばれなくなりました。

株式や債券は、保有していると配当や利息を貰えます。しかし、金を保有していても利子が付きません。

世界は、グローバル化が進み、政治や軍事よりも経済・金儲けが大事になる中で、金の価値はどんどん下落しました。

ついに、1999年7月には、1トロイオンス252.80ドルまで下がりました。円建てだと1999年9月の値段が、1gあたり917円。この価格では南アフリカなど古くからの鉱山は採算が取れないために、鉱山の閉山や会社の合併・リストラなどでしのぐ時期が金の暗黒時代でした。当時、筆者は純金積み立ての事業を兼任していた頃ですが、営業展開に苦戦していたのは言うまでもないですね。

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やっぱり純金積立は魅力的?最強の安全資産「金の買い方」基本ガイド

金保有する人のタイプは資産全体を守る「安全性重視」と積極的に金で儲ける「利益重視」の二つに大きく分けられます。

両方を狙いすぎるとアブハチ取らずになりやすいので、どちらをメインテーマに取引するのかハッキリしておくことが大切。

金融商品として金を購入する時は、現物の金を持つ時よりも「価格の動き」に注目します。

金融商品の場合、金融機関がパッケージ化した商品を提供しており、金の現物のデメリットとなる保管方法に悩まなくて済みます。金価格の変動で利益を得ることを目的に取引している人も多く、投資としても人気があります。

ただし、戦争・国家破綻といった100年に一度レベルの大惨事が起きて、金融機関が軒並み破たんするような場合には、金融商品としての金が価値を維持できないことがあります。その場合は、現物の金が最強の安全資産となるでしょう。

では、金融商品としての金にどんなものがあるか見ていきましょう。

■純金積立

もっとも気軽な金の購入方法の一つ。毎月一定金額で金を購入していきますので、続けていけば、かなりの量の金を積立てることができます。純金積立は、金価格の変動で儲けるというより、少額の金を毎月積み立てることで、資産を確実に増やしていく商品。金だけでなくプラチナを積み立てることもできます。

購入した金は、取引会社に預ける形で、様々な報告書で金が溜まっていくのを見て喜びを感じることができます。最低額は毎月千円からのところが多く、田中貴金属をはじめ銀行・証券会社等で取り扱っています。

■金ETF

株式の投資信託と同じ仕組みで、金上場投資信託とも呼びます。株式市場に上場されていて、市場が開いている時は自由に売買できるため、資産運用の一つとして利用しやすい商品です。

金ETFの価格は金価格に連動して同じ動きをします。現在、金ETFは数本運用されており、ロンドン金価格に連動しているものと日本国内の金価格に連動しているものとがあります。そのため、同じ金ETFでも連動の対象となる価格が違うことに注意が必要です。

銘柄により最低購入額は違い、数千円もしくは数万円から取引ができます。

■金の商品先物取引

金・銀・プラチナといった貴金属を取引する専門の取引所が商品先物取引所。最低売買単位が1kg(約450万円)もしくは100gと大きく、金取引に慣れている人向け。金地金の現物を受け取れる現受けもできるため、大口の顧客で利用している人もいます。

その分、値上がり益を狙うだけでなく、値下がりでの利益を狙うこともできますし、レバレッジ(担保になる一部の証拠金を預けることで、大きな取引が可能となる)により、少ない資金で大きな取引を行うことができます。取引にかかる手数料も金取引の中では、安いため、金の売買を積極的に行う人の間で人気があります。

■金のCFD取引

CFD取引は、金先物と同じく価格変動による売買益狙いの金融商品。レバレッジ・値下がり利益を狙えるのも同じ。金先物との違いは、現物を受け取ることができないことや24時間取引ができるなど取引の利便性が高いこと。また、米ドル建てで取引できるために、為替の影響を受けずに金を取引できることはメリットと言えるでしょう。

金融商品としての金の購入!「金&プラチナの買い方」基本ガイド2、マネーゴーランド

ちなみに、、、
ロコ・ロンドン金取引などを電話や訪問営業で勧誘してくるケースもごくごく稀にありますが、かなり怪しい為、手を出さない方が無難です。金価格の変動を100%当てることは誰にもできません。金を買いたい場合は、自分自身で買いに行くこと。見ず知らずの他人や知人からの儲け話をうのみにすれば、お金は無くなり残るのは後悔だけです!

同じ金融商品でも、それぞれ特徴がありますね。少額の資金かつ経験の浅い方は、純金積立か金ETFがおすすめです。商品先物取引とCFD取引は、投資の経験を積んだベテラン向けの商品ですから、安易に手を出さない方が良いかと思います。

では、金価格って、何が起きれば動くの、というお話は次回に!

<これまでの金のシリーズ>
大富豪は「金」が大好き!お金持ちがゴールドを資産に選ぶ理由
泥棒&偽物の危険が…金を持つデメリット4つ【お金持ちは金がお好き】
お金を増やしたいなら知ってて当然!「金&プラチナの買い方」基本ガイド

消費税8%分丸儲け!金密輸入が急増「日本が狙われる理由」とは

金のお話しの中でも、ちょっとドキドキするのが「金の密輸」という怪しげな響き。

映画『007』のジェームズ・ボンドも金密輸業者と対決したことがありますね。第3作『007 ゴールドフィンガー』は、金マニアで密輸から金製造まで何でもありの悪役ゴールドフィンガー氏が、米国の金貯蔵庫を襲うというお話でした。

■近年日本への金密輸が増えている

さて、本題に戻ると、外国から日本に金を密輸しようとして税関で摘発されるというニュースは、金額が大きい時に報道されることも。実は2014年から急激にその件数が増えています。
財務省の発表によると、金密輸事件は2014年の7月から2015年の6月までの1年間で、何と177件もの金密輸が摘発されており、前年同期の8件から約22倍も急激に増加しているのです。

なぜ、急に金の密輸が増えたのでしょうか?

その答えは・・・消費税です。2014年の4月から消費税は5%から8%へと引き上げられました。このことが、空前の金密輸ブームを呼ぶことになるとは、怪しい世界は、儲け話の匂いに敏感ですね。

■消費税の増税で金の密輸が増える理由

金自体の価格は、世界中でほとんど同じ、違うのは税金や購入時の制限があるかどうか。インド人は金が大好き。国民が金を購入しすぎて、国の貿易収支が赤字になってしまい、金の輸入や購入に制限をかけた事例もあります。

日本国内で金を売買すると消費税がかかります。ところが、国によって、金購入時に必要な税金はまちまち。金密輸のメッカである香港は、金を購入する時の税金はなし。韓国は、購入時に税金がかかるものの、輸出する際にその税金を還付してもらえる制度があります。そのため、両国が密輸業者に人気。

ということは、海外で税金のかからない金を購入して、日本に密輸。日本だと消費税上乗せの価格で買い取ってくれるので、税金の8%分が利益になります。

1g:4500円で1kgの金を密輸すれば、金の代金は450万円となり、8%の消費税は36万円。10kgの密輸に成功すれば10倍の360万円になります。

金は腐る心配もありませんし、珍獣のように生死も問いません。人間の身体に隠したり、機械・パソコンに隠したりと様々な方法での密輸が盛んになっており、税関は目を光らせています。

年間100件以上も摘発されている【金の密輸というビジネス!】、マネーゴーランド

■金密輸のリスク

上手くいけば、かなり儲かりそうな金の密輸ビジネス。リスクはないのでしょうか。

なんといっても犯罪であるという事実は大きい。正式な手続きでは、海外で1kgを超える金を購入した場合は、事前に税関での申告が必要で、この時に消費税を支払わなければいけません。立派な犯罪行為ですから、実施してはいけません。この金密輸ビジネスは非合法組織がかかわることが多く、密輸を実行してくれる人を募集していることがあります。くれぐれも関わらないでくださいね。

さて、その他のリスクとしては、価格の下落リスクがあります。海外で購入する場合は、米ドルや現地通貨で支払うでしょうし、金自体の下落リスク通貨の下落リスクの二つが生じます。消費税5%の時に少なかった金密輸が、8%になると急増したのもそこが理由でしょう。5%の利益だと、価格変動リスクを考えると割に合わない。ところが8%だと、少々の変動で損するリスクを入れても採算に合うということでしょう。金密輸業者もリスクとリターンをちゃんと計算しているものと推測されます。

下落すれば損失ですが、現地で金を購入した後に、値上がりすれば、その分も利益に上乗せされますからね。

次回も金について触れて行きます。お楽しみに!

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