毎日新聞さいたま支局に届いた手紙と寄付金=さいたま市浦和区で2017年2月14日、和田浩幸撮影
毎日新聞さいたま支局に、今年も匿名の「埼玉県民」さんから寄付金5万円が入った手紙が届いた。差出人は、結婚記念日の2月12日に毎年「善意」を寄せてくれており、今回で36回目。総額は164万円に上った。手紙には、2020年東京五輪・パラリンピックを控え、「障害の身を乗り越え活躍され、目標に向かって練習に頑張っておられる身障者の方にお送りいたします」と記されている。
これまでの手紙によると、差出人は旧栗橋町(現久喜市)在住の元公務員で、今年74歳を迎える男性。1977年に東海地方であった落石事故の被害者へのお見舞いとして寄付したのをきっかけに、定年退職後の4年間を除いて毎年、郵送してくれている。
差出人は「この1年間健康で大過なく過ごすことができ、自治活動等に傾注してまいりました」と近況を報告。寄付金は「本日(2月12日)の食事代と私の小遣いの中から」工面したといい、「これからも家族、子供、孫たちの健康と幸せを祈りながら、地域のため、世の中のために少しでも多く役に立つことができたら」とつづっている。
毎日新聞さいたま支局は、寄付金を毎日新聞東京社会事業団に送る。【和田浩幸】