三角波の発生予想海域を来月から発表へ 気象庁

三角波の発生予想海域を来月から発表へ 気象庁
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方向の違う波が重なって海面が局所的に高くなり、船の転覆事故の原因となる三角波と呼ばれる高波について、気象庁は来月から、発生が予想される海域を発表することになりました。
気象庁によりますと、三角波は2つ以上の方向の違う波が重なることで海面が三角形のように盛り上がり、局所的に高くなる現象です。

船の転覆事故を引き起こしやすいとされ、平成20年6月に千葉県の沖合で漁船が転覆して17人の乗組員が死亡した事故などは、三角波が原因の一つになったと見られています。

この三角波について、気象庁は日本近海やその周辺で発生が予想される海域を来月7日からホームページなどで発表することになりました。

気象庁によりますと、三角波の発生しやすい海域を絞り込むには波の方向を予測することが大事ですが、これまではおおまかな方向しか予測できませんでした。

今回、システムを改良したことで、波の方向を細かく予測できるようになったということで、2つ以上の方向の違う矢印や色のついた線で三角波が発生しやすい海域を示し、船舶に注意を促すことにしています。

気象庁海洋気象情報室の高野洋雄海洋モデル開発班長は「情報を活用することで、『三角波』のような突然の高波が起きやすくなっていないか注意し、事故防止に役立ててほしい」と話していました。