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 北海道と本州を結ぶツアー専用の寝台特急「カシオペア」が26日、道内での運行を終えた。JR札幌駅には多くの鉄道ファンが集まり、東京・上野駅に向けて出発する列車を見送った。

 カシオペアは1999年7月に運行を始め、全室個室の豪華な寝台列車として人気を集めた。昨年3月の北海道新幹線開業に伴い定期運行を終了した後、ツアー専用で昨年6月に復活。だが新幹線とJR貨物が共用する青函トンネルでのダイヤ編成が難しく、道内への乗り入れは今月で終わることになった。

 上りのカシオペアはこの日午後4時40分ごろにJR札幌駅の4番線を出発。カシオペアを見るためにこれまで10回近く札幌駅に足を運んだという石狩市の高校1年馬渕侑希さん(16)は「残念ですが、いつか本州で乗ってみたい」。昨年1月に乗ったという白老町の会社員女性(26)は「もう一度乗りたかったけれどチケットが取れず、一目見たくて来ました。さみしいですね」と惜しんでいた。(坂東慎一郎)