【GOLF、今この人に聞きたい!】 第13回:渡辺裕之さん

ゴルフで重要な5つのポイントとは?


 「ゴルフは5つのカテゴリーでするものだ、と人から教えられました」

 その5つとは、スイング、ギア、マネジメント、メンタル、ボディコンディション。すべてが20パーセントずつ、同列に重要だ、と渡辺さんは考えている。

 だから渡辺さんは、ギアの研究にも余念がない。今一番気に入っているのは、トブンダプロトタイプアイアンに装着しているスチールファイバー社のシャフト。去年の米チャンピオンズツアーでの使用率トップで、日本でも注目されているシャフトだ。それも、米国本社にヘッドを送り、レーダーで測定しながらオンプレーンで振れる位置で組んでもらったもの。そのためプリントの向きが全部違うのだが、結果は最高で、浮気できないと話す。

 「最も練習しないのは、マネジメントとメンタルです。でもメンタルでみんなやられるんです」

 そう話す渡辺さんが一番好きなコースは、千葉県のオークビレッヂ。ここでプレーすると10は余計にたたく、と話す。その理由は、池越えのショットに限ってダフってしまうなど、メンタルがコースに負けるからだと分析する。真っすぐなホールがなく、グリーンのアンジュレーションもきつい。高さ6メートルくらいのバンカーもある。その一方で、バックティからプレーするとかえって助かるホールもあるし、グリーンも下の段から中段の旗を狙うとき、上段まで打って中段に戻すといった工夫ができたりする点がチャレンジ精神をかき立てる。

 ボディコンディショニングは週2回の筋トレと、毎朝2時間のジョギングをしながらのゴミ拾い。

 「心がきれいになって、街がきれいになって、スクワットになって、お勧めです」

 生活そのものがゴルフを中心に回っているとでもいえそうな渡辺さん。始めたきっかけは夫人のひと言。

 あれから20数年、渡辺さんの人間関係にどう影響を与えたのか聞いた。

 「ゴルフを通した人間関係の中で、自分の短所に気づきました」

 ゴルファーには過少申告したり、ボールを蹴ってOB杭の内側に入れたりなど、ズルをする人もいる。それが目に留まるのは、自分にもその素養があるからだ、と渡辺さんは話す。合わないな、嫌だなと感じる相手は、自分自身が持っていて隠そうとしている部分を表に出しているものだ。「誰も見ていないからボギーっていおうかな」と考えてしまう自分の、そんな短所にゴルフを通して気づくことができた。

 実は夫人は渡辺さんにゴルフを勧めておきながら、コースを回ったことがないそう。クラブを1セット買って、時々練習も一緒に行っていたが、今は子供中心の生活スタイル。

 「ゴルフに夢中になるのが分かるから、僕が行けて自分が行けないときに僕を恨むのが嫌だっていってましたね。うまいこというなって思って」
 渡辺さんが一日1000球生活をしていたころ、練習場に一緒に来ていた夫人は、真冬でも汗びっしょりでひたすらボールを打ち続けている渡辺さんに「まだ打つの?」と半ばあきれ顔でいっていたそうだ。しかし、夫人はゴルフに取り組む渡辺さんという人を見て、俳優の世界での将来の渡辺さんの姿を確信していたに違いない。

渡辺裕之さん(わたなべ・ひろゆき)
1955年12月9日生まれ、茨城県出身。 80年、コカ・コーラのテレビCMで芸能活動を開始。82年に出演したリポビタンDのCMで、一躍人気者に。以後数々の映画やテレビドラマで活躍。趣味は、ゴルフだけでなく、ドラム、書道、乗馬、スキー、パラグライダーと多彩。60歳と思えぬ強靭な肉体は世のお父さんたちの羨望の的であるが、秘密は毎日2時間かけて行うジョギング。「家の近くをスクワットしながら軽く走るんです」。さらに、自宅地下室のトレーニングルームでの筋トレ。その結果、現在のドライバーの飛距離は260ヤードである。

キャメロンのブレードパターギアにもこだわる渡辺さんが大切にしている2本のパター。ヘッドはスコッティ・キャメロンのブレード型でシルバーと白の色違い。シャフトは33インチでグリップはスーパーストローク2.0。試しに2本とも振らせてもらったが、まったく同じ重さとバランスだった。


週刊パーゴルフ(2016年4月12日号)掲載 / 写真・内藤恵美

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