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【ドラニュース】

ゲレーロの眼力 ボール球は振らない

2017年2月26日 紙面から

 中日は25日、オープン戦の初戦となる広島戦(北谷)に臨み、4−1で白星発進した。新外国人のアレックス・ゲレーロ内野手(30)は二塁打にくわえ、昨季のセ・リーグ最多勝の広島・野村から際どい球を見極めて四球を選び、日本野球への適応力の高さを示した。

 低めへのチェンジアップは「エサ」だということを、ゲレーロは見抜いてバットを止めた。1回、1死二塁。強打者であるほど、この局面で日本の投手は「打ち取ろう」ではなく「振らせよう」とする。昨季16勝3敗。最多勝&最高勝率の2冠に輝き、リーグ制覇の立役者となった野村は、そんな投球術の達人だ。

 「ボール、ストライクを見極められたし。いろんな球種も見させてもらった。収穫のあった1日だったよ」

 ツーシームとカットボールを散らし、3ボール1ストライクからは振らされたチェンジアップを、6球目は見極めた。「失投がほとんどない。すごくレベルの高いピッチャー」と野村をたたえつつ「ストライクを投げてこなければ、フォアボールにするのも一つの選択。ボール球に手を出したら、シーズン中も同じように攻められるからね」と自身の判断に胸を張った。

 4回の2打席目は昨季4勝の岡田。野村とは対照的なパワーピッチャーだ。同じくフルカウントから、148キロの直球を右中間へ打ち返した。「真っすぐを2球、ファウルにしてうまくタイミングがあうようになった。それで仕留められたよ」と満足顔だった。

 ボール球は振らない。ストライクなら打つ。当たり前のことが最も難しい。

 来日した1月。「日本で成功するために必要なのは我慢だ」と言い切った。文化、習慣だけではない。打ちたいのに振らせてもらえないことへの我慢こそが、最もつらい。だが、それをやりきった打者にのみ成功の花が開く。

 もちろん旺盛な研究心も生きている。スマートフォンを駆使し、日本の投手の映像チェックに時間を割いている。この日に野村と岡田が投げることを事前に聞いていたそうで、前夜と朝に動画サイトで映像を確認した。土井打撃コーチも「日本の投手がどういう球を投げるか彼は研究している。うまく対応できている。あとは自信を持っていくだけ」とゲレーロの努力にうなずいた。

 

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