楢崎、逆襲劇開幕　きょうＪ２初戦

　Ｊ２リーグは２６日、２０１７年シーズンの開幕を迎え、名古屋グランパスはホームのパロマ瑞穂で岡山と対戦する。プロ２３年目のＧＫ楢崎正剛（４０）は、降格が決まった屈辱の地からの再スタートを決意。辛口の４０歳が「手応えはある」と自信を見せるほどにチームの仕上がりは順調で、１年でのＪ１復帰へ開幕を勝利で飾る。

　この男ほど、Ｊ１復帰を強く誓う選手はいないだろう。昨年の１１月３日。パロマ瑞穂で悔し涙に震えた守護神は、同じ場所からはい上がり、再スタートを切ろうとしている。開幕前日の練習を終えた楢崎は、屈辱の日を振り返って言った。

　「去年の悔しい思いをしている身からすれば、（パロマ瑞穂での）悔しさは忘れない。必ず１年で戻るという意識でいる」

　引退もちらついた中で決断した現役続行。Ｊ１復帰が自らに課された使命だと理解している。

　生まれ変わったチームの仕上がりは、百選錬磨の守護神が認めるほどに充実している。「手応えはあります。勝つためにやってきた準備の段階では、楽しみに思えるくらいの感じ」。ボールを保持して主導権を握り、敵を圧倒する風間監督のサッカー。「手応えはここ数年と比べて感じる。戦える自信はある」。かみしめるように言った。

　もちろん「結果が出ないと誰も納得しない」と分かっている。最後尾に構える背番号１は「ずっとボールを持てばいいけど、そんな展開ばかりじゃない。リスクマネジメントをして臨みたい」。ＧＫとして、これほど頼もしい存在はいない。