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【首都スポ】

[マラソン]元祖山の神、今井が3度目の正直 世界大会初出場へ日本人トップを

2017年2月25日 紙面から

記者会見で意気込みを語った今井正人=東京都西新宿の京王プラザホテルで(神代雅夫撮影)

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 ▽ロンドン世界選手権選考会を兼ねる(男子のみ)▽26日▽東京マラソン財団主催▽東京新聞共催、東京中日スポーツ後援▽マラソンおよび10キロ=9時10分スタート▽マラソン=東京都庁−東京駅前・行幸通り間の42・195キロ

 大会記者会見が24日、東京都内で開催され、男子有力選手らが出席した。注目は「元祖・山の神」の異名を持つ今井正人(32)=トヨタ自動車九州。一昨年の東京マラソンでは日本歴代6位の2時間7分39秒で北京世界選手権代表に選出も、直前に髄膜炎を発症して欠場。昨年は2時間12分18秒の13位と凡走してリオデジャネイロ五輪代表を逃した。「今年は3度目の正直。今度こそ世界大会のスタートラインにつく」と今井。日本人選手との勝負に徹し、初の世界大会出場を目指す。

 いまだ経験していない世界大会への思いを聞かれると、それまで穏やかだった今井の目が鋭さを増した。「自分自身まだ見られていない舞台だし、スタートラインについたこともない。絶対にその舞台を見たいと思って取り組んでいるし、変わらず強い思いがあります」。世界大会初出場に向け、改めて覚悟のほどを語った。

 一昨年の東京マラソンでは日本歴代6位の好タイムで日本人トップとなり、北京世界選手権の代表権を獲得。ところが号砲が鳴る3週間前に髄膜炎にかかり、世界選手権を欠場せざるを得なくなった。その雪辱を期してリオ五輪代表を狙った昨年の東京マラソンでは、髄膜炎からの調整がうまくいかず13位の惨敗。2年連続で世界大会出場を逃した。

 それでも一昨年の好走で自身の殻を破れたとの思いが強く、東京マラソンに対するマイナスイメージはないという。

 「自分自身が変われるきっかけになった大会ですからね。ここからもう1回、自分が伸びるチャンスだととらえている。一昨年、昨年のことはありますが、3度目の正直で世界大会の代表をつかんでやるという強い気持ちで臨みます」と力強く言い切った。

 リオ五輪代表権獲得に失敗し、再起を図った昨年5月には右大腿(だいたい)を疲労骨折。そこから再度フォームを見直し、効率的でバランスの良い走法を模索し始めた。調整もレース前に目いっぱいまで仕上げるのではなく、メリハリをつけながら余裕を持って本番を迎えられる調整法に変えている。

 「今思えば昨年は心も体も余裕がなかった。だから今回は集中とリラックスを意識して練習に取り組んできた。気持ちの持って行き方を変えたことによって、マラソンの引き出しがまた一段増えたところを見せられたらと思っている」。新境地で挑む4度目の東京マラソンを踏み台に、今度こそ世界大会で走ってみせる。 (千葉亨)

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