衆院予算委員会で学校法人「森友学園」と昭恵夫人との関係について民進・福島伸享氏の質問に答える安倍晋三首相(右)=国会内で2017年2月24日午前9時40分、川田雅浩撮影
安倍晋三首相は24日午前の衆院予算委員会で、大阪市の学校法人「森友学園」が開校予定の小学校に関し、昭恵夫人が名誉校長を辞任したと明らかにした。同法人が「安倍晋三記念小学校」という名前で寄付を集めていたことについても抗議したと述べた。
首相は「妻が名誉校長を引き受けたことで、子供たちやご両親にかえって迷惑をかけるので、辞任させてもらうと申し入れた」と語った。
小学校の名称については「寄付を募る紙をみて、私も非常に驚愕(きょうがく)した」と述べ、再三断ったにもかかわらず、小学校に名前を使われたのは「極めて遺憾だ」と強く抗議したと説明。同法人は「申し訳ない」と謝罪したという。
首相は「土地の売却に私や妻、事務所は全く関わっていない」と改めて強調した。民進党の福島伸享への答弁。
また、財務省の佐川宣寿理財局長は、小学校用地の売買を巡る法人と近畿財務局との交渉記録を2016年6月の売買契約成立後に破棄したことを明らかにした。
佐川氏は「売買契約締結をもってすでに事案が終了しており、記録が残っていない」と述べた。共産党の宮本岳志氏への答弁。
佐川氏はまた、土地鑑定額からごみの撤去費用として差し引かれた約8億円の使途について「適正な価格で売却しており、どういう撤去をしたか確認する契約上の義務はない。残ったごみをどうするかは、建設工事中なので学校側の経営判断だ」と述べた。【光田宗義】