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驚きの大仕掛け 「全員集合」ステージセット披露

ステージの上で本物の自動車が飛ぶシーンで視聴者を驚かせたコントの一場面=東京・日本青年館で1982年5月、遺族提供

東京・調布の市文化会館たづくりホールで21日から

 かつて国民的人気を博したテレビのバラエティー番組「8時だョ!全員集合」。ザ・ドリフターズのコントとともに視聴者を楽しませ、時に驚かせた大仕掛けなステージのセットデザインを振り返る展覧会が21日から、東京都調布市小島町2の市文化会館たづくりホールで開かれる。

 「全員集合」は1969~85年、TBS系で土曜夜8時から放送された。全国のホールを会場にした公開生放送で、最高視聴率は50.5%。「お化け番組」とも言われた。

 セットを初回から15年間担当したのはセットデザイナーの山田満郎さん(43~2016年)だった。ステージの上で本物の車が宙を飛び、建物が転がるなどの「屋台崩し」や、コント終了後すぐ歌のコーナーに転換する「盆回り」など大仕掛けの数々で番組を盛り上げた。80年にはすぐれた舞台・テレビ美術家に贈られる伊藤熹朔(きさく)賞をバラエティー番組史上初めて受賞した。

 演劇や建築とは異なり、毎週違う場所で一夜限りのステージを制作する過酷な条件を、山田さんは、テレビの挑戦の場ととらえ、常に「見たことのないもの」を形にしようと、笑いのアイデアの詰まった図面を引き続けた。昨年6月に73歳で亡くなったが「若い後輩たちの役に立てれば」との遺志に応え、学友や元同僚らが尽力。非常勤講師を務めていた東放学園専門学校(杉並区)テレビ美術科の卒業制作展の一角で、展覧会が実現した。

 デザインの原画や大道具の「道具帳」、舞台写真や模型など山田さんが保管していた資料約100点がいずれも初公開される。次男太平さん(45)は「テレビを囲み、お茶の間が笑いに包まれた時代を懐かしんでほしい」と話している。24日まで、入場無料。

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