第三小 学校だより 平成26年度
学校だより
8・9月号
夏休みを終えて~「思考の整理学」を読んで~
40日間の夏休みが終わりました。連日の猛暑の中でも、子供たちは水泳や野球などのスポーツや家族旅行などを通し、様々な体験をし、心も体も一回り大きくなって明るい笑顔とともに三小に帰ってきました。この夏休みにがんばったこと、上手になったこと、最後までやり遂げたことなどを自信に変えて、1学期の後半、新たな挑戦をしてほしいと思います。
さて、夏休み中にたくさん本を読んだという子供たちがいます。私もこの夏休みは、乱読といってよいほど様々なジャンルの本を読みました。その中の一冊に「思考の整理学」(外山滋比古著:筑摩書房)があります。この本を読もうと思ったのは、他の本を探しに、ある書店に行っていたときに「100万部突破 東大・京大で一番読まれた本」という紹介文が目に入ってきたからです。この本の初版は1986年ですから、ずいぶん前からのロングセラーです。
この本を読んでなるほどなあと思ったことが二つあります。一つは「学習意欲」に関することです。「昔の優秀な塾や道場では、弟子が入門してもすぐ教えるようなことはしない。むしろ、教えるのを拒み、剣の修行をしようと思っている若者に、薪を割らせたり、水をくませたり、子守りをさせたり。当然、弟子は不満も抱くが、学習意欲も高まる。じらせて、じらせて、やっと教える。それでも全ては教えない。弟子は教えてもらうのを諦めて、なんとか師匠のもてるものを盗もうとする。今の学校は教える側が積極的でありすぎる。親切でありすぎる。」と書かれています。子供たちが自ら学びたいという気持ちを育てるヒントが書かれているように思いました。そしてもう一つは「忘れることの大切さ」に関することです。コンピューターと人間の脳の違いは忘れる能力だそうです。人間は、詰め込んだ知識を一度整理し、必要な知識を使って新しいアイデアを生み出していきます。そして知識を整理するためには、不要なものを捨てること=忘れることが必要になってくるということです。また人間がこの整理をするのは睡眠中だそうです。朝、目が覚めて気持ちがすっきりするのは、睡眠中にきちんと思考が整理されているからです。「朝飯前」というのは、この睡眠がしっかりとれてこそ、脳がしっかり働き、効率よく仕事ができるという意味なのだそうです。
夏休み明けは、子供たちの生活リズムは乱れがちです。しっかり睡眠をとり、脳の働きをよくして、すっきりとした気持ちで学習に取り組んでほしいと思います。
学校だより
7月号
もうすぐ夏休み!~規則正しい生活を~
早いもので夏休みまであと18日となりました。学校のプールからは、子供たちの楽しそうな声が聞こえてきます。また、6年生は2日から始まる、日光移動教室の準備を着々と進めています。6年生の子供たちが皆楽しみにしている移動教室が天候に恵まれて全行程、計画通りにできることを願っています。
6月には、4年生の自転車教室や全校スポーツテスト、学校公開・道徳授業地区公開講座などがあり、ご多用の中、大勢の保護者・地域の皆様に、ご協力やご参観をいただき、ありがとうございました。道徳授業地区公開講座では講師の元全国小学校道徳教育研究会会長 橋本 誠司先生から、「子供の心を育てるためには」ということについてのご講演がありました。初めに各学級の道徳の時間についての講評があり、道徳の時間に真剣なまなざしで話し合う三小の子供たちのすばらしさや子供たちの心に響く資料を選択し、様々な準備をして実施された道徳の授業の質の高さについてお褒めの言葉をいただきました。その後、橋本先生ご自身の体験談を交えながら、道徳教育や家庭教育の役割や家族の絆の大切さについてのお話がありました。講演の最後にお話しされた橋本先生の戦死されたお父様のお手紙に書かれていた我が子への願いは、参加した一人一人に深い感動を呼びました。
夏休みは子供たちが家庭や地域で過ごす時間がたくさんあります。無計画のまま過ごしてしまうと生活リズムがくずれ、思わぬけがをしたり病気になったりすることもあります。ご家庭でのルールをきちんと決め、毎日規則正しい生活が送れるようにしてください。また時間を有効に使い、新たなことにどんどんチャレンジしてほしいと思います。ぜひ、ご家庭で話し合って、お子様の可能性を伸ばす新たなことに取り組み、8月28日(木曜日)には一回り大きくなった姿で元気に登校してきてほしいと思います。
学校だより
6月号
道徳授業地区公開講座に向けて
5月31日(土曜日)は、季節外れの猛暑に熱中症が心配される中、運動会を無事終えることができました。当日は、武蔵村山市長 藤野 勝様をはじめ、多数のご来賓、保護者・地域の皆様に早朝よりお越しいただき、温かいご声援を賜り、ありがとうございました。心より感謝申し上げます。
おかげさまで、子供たちは、練習の成果を十分に発揮し、一人一人が立てためあてに向かい全力で取り組むことができました。音楽に合わせて心を一つにして表現する団体演技、ゴールをめざして全力で走る徒競走、友達と協力し競い合う団体競技、どれも大変すばらしく、どの種目も終わった後の子供たちの満足そうな笑顔が目に焼き付いています。特に6年生は最高学年として運動会の係活動でも大活躍し、リーダーとしての責任感や主体性、相手のことを思いやる姿勢など、たいへんすばらしいものでした。また、家族・地域の絆づくりとして、実施している「ふれあい昼食」では、校庭や体育館・学校園及び臨時に開放した理科室で、場所をゆずりあったり、共有したりしながら、楽しく話しながら食事ができたという声を子供からも大人からも聞くことができました。そして、学校運営協議会委員の皆様には、運動会の警備や後片付けにご協力いただきました。誠にありがとうございました。
さて、6月14日(土曜日)には、道徳授業地区公開講座があります。この講座は、道徳の授業を学校関係者のみならず、広く都民の方々に公開して、学校・家庭・地域社会における道徳教育のあり方や連携のしかたについて相互理解を深めることをねらいとしています。
「心の教育」とは、子供たちに豊かな人間性を育てるということです。豊かな人間性は、多くの生活体験や社会体験、自然体験などによって磨かれていきます。しかし、子供たちに、ただ体験させたからといって豊かな心が育っていくわけではありません。その体験を誉めたり、認めたり、あるいは叱ったりする大人の存在が必要です。残念なことに、人間関係の希薄さが、近所に住む子供と大人の関わりを減らし、様々な体験をさせたりや声をかけたりすることがなくなってしまったことが、心の貧しさを生んでいるのは確かではないでしょうか。
今回、ご講演に来てくださる橋本誠司先生は、世田谷区立松沢小学校長時代に全国小学校道徳教育研究会の会長を務められ、全国各地の小学校を訪問されたほか、幼稚園教育や家庭教育についても深い見識があり、様々なところでご講演をされている、私がもっとも尊敬するすばらしい先生です。今回は「心やさしい子を育てるために、地域・家庭・学校でできること」というテーマでお話をしていただく予定です。先生には5年前にもご講演いただき、わかりやすく、ためになったととても好評でした。ご多用とは思いますが、ぜひ参加され、三小の子供たちの心をより豊かにするためにはどうすればよいのかを一緒に考えていきましょう。
学校だより
5月号
豊かな心を育てること~自然とのふれあいを通して~
5月、校庭には色とりどりの草花が咲き乱れ、木々の若葉とともに、初夏の訪れを感じさせてくれています。
新年度が始まって1カ月、子供たちは新しい学校生活にもすっかり慣れ、それぞれの学年らしさを発揮した楽しい毎日を過ごしています。4月の保護者会でもお話ししましたように、本年度本校では「確かな学力と豊かな人間性を育む三小」を目指し、「知・徳・体」のバランスのとれた子供を育成するために「国語・体育・道徳」を重点教科に決めました。特に学校教育全体で行う道徳教育では、「思いやりの心」「命を大切にする心」「ルールを守ろうとする心」など子供たちの豊かな心を育てていくことを大切にしていきたいと思います。本年度文部科学省より全児童に配布された「わたしたちの道徳」には子供たちの心を育てるヒントとなるお話やコラムやワークシートなどがたくさん掲載されています。随時、御家庭にも持ち帰らせますので、ぜひ子供たちと一緒に読んで、保護者の皆様の感想や意見を伝えて欲しいと思います。
さて、先月の28日に実施された、4年生の狭山丘陵から里山民家への校外学習に私も引率してきました。少し歩いただけで、「先生まだつかないの」「もう疲れたあ」という現代っ子ならではの声があがりましたが、丘陵を歩くにつれ、きれいな新緑の木々を見ては、「いろいろな緑があるね。スケッチしたいな。」とつぶやいたり、「不思議な形の石を見つけたよ。どうしてこんな形なんだろう」と友達と話したりする姿を見ることができました。自然とふれあう中での子供たちの純粋な心やしぐさに出会った感じがしました。
今、子供たちは、幼少期の自然体験不足から、自分以外のことについては、無関心になったり、自分の思い通りにならないと、感情をうまくコントロールできなくなってしまったりする子が増えてきているといいます。自然の中で遊んでいると、自然の大きさ・美しさ・不思議さや花や昆虫など命あるものの尊さ・力強さなどを知らず知らずのうちに学んでいくことができます。このことが自分以外の存在を意識させていく基礎になっていくもので、これは、ゲームやテレビなどの間接体験では決して身についていくものではありません。
武蔵村山市には、幸いにも、豊かな自然がたくさんあります。この連休中に一日でも時間が作れましたら、御家族で狭山丘陵をのんびりハイキングをされてはいかがでしょうか。お子さんの意外な面を見いだしたり、親子の絆を深めたりする絶好の機会となるのではないかと思います。
学校だより
4月号
ご入学・ご進級おめでとうございます
季節を彩る桜の花が咲き誇る中、武蔵村山市立第三小学校の平成26年度が始まりました。また第三小学校は本年度よりコミュニティ・スクールとして新たな一歩を踏み出すことになります。
本年度、本校は107名の新入生を迎え、児童数は511名となりました。1年生が4学級になるのは、昭和53年以来、実に36年ぶりのことです。始業式での子供たちはどの子も笑顔で元気にあふれ、進級した喜びと新しい学年への夢や期待に胸をふくらませているようでした。
新年度をスタートさせるにあたって、本年度目指す学校像について、全教職員で次の内容を確認しました。
- 「子供たちから三小で学ぶことが楽しい」
- 「保護者の方から 三小ならば安心して子供を通わせられる」
- 「地域の方から三小がいつまでもありつづけてほしい」
と言われる学校
この3つの柱をもとに、学校教育目標の実現に向け、教育者としてのプロ意識をしっかりもって、日々研鑽し、一致団結して子供たちの指導にあたってまいります。
本年度の学校経営方針等の詳細につきましては、後日予定されている保護者会の場においてお話しさせていただきますが、子供たちの実態を的確にとらえ、保護者や地域の方々と力を合わせて学校の責務を果たしていきたいと考えております。本校の教育活動へのご理解とご支援ご協力のほどをどうぞよろしくお願いします。
【学校教育目標】
- 深く考えて、自ら進んで学習する子供の育成【よく考える子】
- 思いやりの心をもって互いに助け合う子供の育成【なかよくする子】
- 目標をもって全力でやり通す子供の育成【力いっぱいがんばる子】
- 心と体をきたえ、健康で明朗な子供の育成【元気で明るい子】
【特色ある学校像】「確かな学力、豊かな人間性を育む三小」
- 心を育てる学校:豊かな心を育み、判断力・行動力を養う。
- 真剣に学び合う学校:少人数指導を通し、学習意欲を高める。
- 地域と共に歩む学校:地域のよさを生かし、地域への愛着心を養う。
【本年度の研究指定等】
- 学力向上:国語科の校内研究「論理的な表現力の育成」、東京都教育委員会指定「言語能力向上推進校」、市教育委員会指定 「武蔵村山市NIE推進校」
- 体力向上:東京都教育委員会指定「オリンピック教育推進校」
- 健全育成:東京都教育委員会指定「学校と家庭の連携推進事業」
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