インフィニット・センチネル Gの軌跡 作:恐怖公G
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駄文作家恐怖公Gです。セシリアの処遇に賛否両論のこの作品。
ちゃんと説明して欲しいとの指摘が、ありましたので説明します。
1.Q言論統制じゃないの?
A:言論統制ではありません。過去の法的事例で『侮辱罪』が認定されたとき、29日間の刑が執行され刑務所行きが確定された事があります。皆様が言った、暴言程度でね。
(因みに、1ヶ月位だと、執行猶予はありません。即刑務所行きです。)
2.未成年者なのに実名報道はあるの?
A:未成年者の実名を伏せて報道するのは日本だけです。日本は人権を尊重しますが、世界各国は報道の自由を尊重している国が多々あります。
3.未成年者に刑事責任はあるの?
未成年者にも『刑事責任年齢』があります。
『刑事責任年齢』とは、刑事責任を問う事が可能かつ妥当とされる年齢の事です。
日本➡14歳~。イギリス➡10歳~。ドイツ➡14歳~。中国➡15歳~。アメリカ➡州によってバラバラですが、14.15歳が中心です。(但し、殺人の場合は成人扱いで刑を受けます。)
今回のセシリアの事は現実の世界で起こった出来事をアレンジして書いたのですが、此処まで皆様に肯定的感想・否定的感想(指摘)を貰う事が出来まして感謝申し上げます。
皆様方の言う言論統制の誤解が、この説明で解ければ作者は嬉しいです。
それでは、本文へ
今回は、
鈴よ、箒よ、愛(一夏)を取り戻せ!!の話
第10話 鈴と箒の対立ちゃんと説明して欲しいとの指摘が、ありましたので説明します。
1.Q言論統制じゃないの?
A:言論統制ではありません。過去の法的事例で『侮辱罪』が認定されたとき、29日間の刑が執行され刑務所行きが確定された事があります。皆様が言った、暴言程度でね。
(因みに、1ヶ月位だと、執行猶予はありません。即刑務所行きです。)
2.未成年者なのに実名報道はあるの?
A:未成年者の実名を伏せて報道するのは日本だけです。日本は人権を尊重しますが、世界各国は報道の自由を尊重している国が多々あります。
3.未成年者に刑事責任はあるの?
未成年者にも『刑事責任年齢』があります。
『刑事責任年齢』とは、刑事責任を問う事が可能かつ妥当とされる年齢の事です。
日本➡14歳~。イギリス➡10歳~。ドイツ➡14歳~。中国➡15歳~。アメリカ➡州によってバラバラですが、14.15歳が中心です。(但し、殺人の場合は成人扱いで刑を受けます。)
今回のセシリアの事は現実の世界で起こった出来事をアレンジして書いたのですが、此処まで皆様に肯定的感想・否定的感想(指摘)を貰う事が出来まして感謝申し上げます。
皆様方の言う言論統制の誤解が、この説明で解ければ作者は嬉しいです。
それでは、本文へ
今回は、
鈴よ、箒よ、愛(一夏)を取り戻せ!!の話
・・・IS学園1年1組教室・・・・
クラス代表に決まり箒の指導?で頑張る一夏の元に、女生徒達が集まりある噂について話し合っていた。
その内容は、
「もう直ぐ、クラス対抗戦だね。」
「あ、そうだ、二組のクラス代表が変更になったって聞いてる?」
「ああ、何とかって転校生に変わったんだよね?」
「転校生?この時期に?」
「うん、中国から来た娘だって。」
「どんな奴だろ、強いのかな?」
女生徒達の話しを聞いていた一夏は呑気に答えるが、本人は忘れていた。クラス代表を決める模擬戦で全敗し、姉の織斑千冬に説教されたのを。
「今のところ専用機持ちは、1組と4組だけだから余裕だよ。」
「そ、そうか、余裕だよな。」
「.....その情報、古いよ。」
鷹月静寐の発言に喜ぶ一夏。それを見ていた遼太郎は、一夏の危機感の無さに呆れていたが、教室の入口付近から一夏達を否定する声がしたので見ると其処にいたのは、2日前に出会った鈴だった。
「二組のクラス代表が専用機持ちになったので、そう簡単には優勝出来ないから。」
「鈴?お、お前、鈴か?」
「そうよ、中国代表候補生、凰鈴音(ファン・リンイン)よ。今日は、宣戦布告に来たってワケ!」
指を一夏に指しカッコよく決める鈴に、1組の生徒達は驚き小声で話し合う。
「あれが、二組の転校生?」
「中国の代表候補生。」
1組の生徒達の反応に満足する鈴、逆に一夏と親しく話しているのが気に食わない箒は、一夏と鈴を交互に睨んでいる。
「鈴、なにカッコ付けているんだ、似合わないぞ?」
「な、何て事言うのよ、アンタは...」
ゴンッ!!
鈴が一夏に反論しようとしていた瞬間、鈴の頭に拳骨が入る。
「痛ったぁぁ、何するのよ!....ヒィッ!?」
頭の痛みに両手で抑え、文句を言おうと振り向いた鈴が見たのは、修羅(千冬)の姿だった。
「もうSHRの時間だぞ。」
「ち、千冬さん!?」
「織斑先生と呼べ、さっさと戻れ、邪魔だ。」
「す、すみません。」
修羅(千冬)の出現に意気消沈する鈴、修羅(千冬)は気にせず教室に入って行く。修羅(千冬)に謝った鈴は、去り際に一言言う。
「また、後で来るからね、逃げないでね、一夏!」
「早く戻れ!」
「は、はい。」
修羅(千冬)に怒られ逃げる様に去る鈴。
《食堂》
昼休憩時間、一夏達が食堂に向かうと鈴が待ち構えていた。
「遅いわよ、一夏!」
「仕方ないだろ、それより並ぼうぜ!」
「そ、そうね。」
一夏の発言に素直に従う鈴、そのやり取りを見ていた箒と女生徒達は列に並ぶ。
「そ、それにしても、びっくりしたぜ。お前が二組の転校生だとはな、連絡くれればいいのに。」
「そんな事したら、劇的な再開が台無しじゃない。」
「はい、ラーメンね。」
「あ、ありがとう、おばちゃん。」
「なぁ、お前って、まだ千冬姉の事苦手なのか?」
「そ、そんな事ないわよ。」
鈴は注文したラーメンを受け取り、おばちゃんに礼を言う、そんな鈴を見て笑いながら話す一夏。
「相変わらずラーメンが好きなんだな。丁度まる1年ぶりだな、元気にしていたか?」
「げ、元気にしていたわよ。アンタこそ、たまに怪我・病気しなさいよ。」
「なんだ、それ。」
一夏は焼き魚定食を受け取りながら鈴に返事を返し席を探す。席を見つけると一夏は鈴と2人で座り、箒は他の女生徒達と違う席で2人を見ながら食事をする。遼太郎は本音と簪と共に食べていた。
「で、いつ代表候補生になったんだよ?」
「アンタこそ、ニュースで見た時、ビックリしたじゃない。」
「俺だって、まさかこんな所に入るなんて、思ってもみなかったぜ。」
「一夏、そろそろ説明して欲しいのだが?」
2人(一夏と鈴)の和気藹々の態度が気に入らない箒は、焦れたようで2人の間に入り込む。
「ああ、ただの幼なじみだぞ。」
「むーー。」
「お、幼なじみだ、と?」
一夏の言い方に唸る鈴、逆に箒は幼なじみポジションの位置に危機感を感じていた。そんな事に気づかない一夏は、話しを続ける。
「そうか、丁度お前とは入れ違いで転校してきたんだっけな。鈴、こいつは篠ノ之箒、前に話しただろう?箒はファースト幼なじみで、鈴、お前はセカンド幼なじみだ。」
「ファ、ファースト幼なじみ。」
一夏の説明に喜ぶ箒。近くで一夏達の話しを聞いていた遼太郎・簪・本音は思った。
「「「幼なじみにファーストもセカンドもあるのか(の)(かな)?」」」
疑問を持ちながらも食事を終えた遼太郎達は、食堂を後にする。
《放課後・訓練所》
一夏と箒は、練習場で訓練をしていた。一夏は『白式』を纏い、箒は第2世代型『打鉄(うちがね)』を纏い対立していた。
「行くぞ、一夏!」
「お、おう!」
一夏と箒は何合も打合うが、剣術の腕は箒の方が上だったようで勝敗は箒が勝ち越していた。
「『白式』は、第3世代だぞ、何で負けるんだ?」
「一夏、お前、弱すぎるぞ。」
「グハッ!?」
疑問に思う一夏だが、箒の容赦ない言葉に倒れるていく。
「倒れる暇があるか、さっさと起きろ!!」
「ああ。」
2人は訓練を続行するが、周りから見るとサンドバッグ状態の様で一夏に同情していた。辺りが暗くなるまでやっていた訓練?が終わると仰向けに倒れる一夏。
「ハアハア(*´Д`)」
「今日はこの辺りで終わるとしょうか。」
「あ、ああ。」
「ふん、鍛えていないからこうなるのだ。」
「く、クソッ!?」
「何をしている、部屋に戻るぞ?」
「先に帰ってくれ、俺は、まだ動けない。」
「しょうがない奴だな、シャワーは先に使わせて貰うぞ。」
「ああ」
一夏にそう言うと箒は、着替える為に更衣室へと進んで行く。それを見送った一夏は、仰向けの状態で息を整えていると、
「お疲れ、一夏。飲み物は、スポーツドリンクでいいよね?」
「何だ、お前、ずっと待っててくれたのか?」
「えへー、まあね。」
「あ、あのさ、一夏、やっと二人きりだね。」
「ああ、そうだな。」
「一夏さあ、やっぱ私がいなかったら寂しかった?」
「まあ、遊び相手が減るのは大なり小なり寂しいだろう?」
「ああ、もう、そうじゃなくてさぁ、久し振りに会った幼なじみ何だからさ。」
「ああ、悪い。身体が冷えてきたから部屋に戻るわ。箒も、シャワー終わっているはずだし。」
「えっ?なんで、あの娘がシャワー浴びているのよ?」
「何でって、同居人だから?」
「同居人って、どういう事よ!」
「ああ、部屋の都合で箒と同じ部屋になったんだ。相手が幼なじみで良かったぜ。知らない娘だったら、寝不足になっていたぜ。」
「....幼なじみだったらいいのね。一夏、私、用が有るから先に行くね。」
「ああ。」
鈴の態度が気になる一夏だったが、深く考えず自室へと戻る。
《寮、一夏・箒の部屋》
一夏が、部屋に戻りシャワー浴び終わったその時に、部屋をノックする音がした。
コンコン
ドアを開けると、ボストンバッグを片手に背負った鈴が居た。鈴は、一夏を無視し箒に話しかける。
「と、言う訳だから部屋代わって?」
「ふ、ふざけるな!何で、私が...」
「いや、篠ノ之さんも、男と同室なんて嫌でしょう?」
「べ、別に私は。そ、それにこれは、私と一夏の問題だ。」
「大丈夫、私も、幼なじみだから。ね、一夏?」
「俺に振るなよ。」
「とにかく部屋は変わらないから、さっさと戻れ。」
「フーン、ところでさあ、一夏、約束覚えている?」
「こら、私を無視するな、こうなったら。」
無視された箒は頭に血が上り近くにあった木刀を手にすると、鈴目掛けて振り下ろすが鈴は右腕を部分展開し防御する。
「今の生身の身体だったらやばかったよ?まあ、いいけどね。」
右腕の部分展開を解除し箒に話しかける鈴。鈴に言われ冷静になった箒は、顔を背ける。
「ああ、約束が何だっけ?」
場の空気を変えようと鈴に話しかける一夏。
「うん、あのさ、覚えているよね、約束?」
「ええっと~、あ、あれか?鈴の料理の腕が上がったら、毎日酢豚を....」
「そ、それ!」
「奢ってくれるって奴か?」
「は、はい?」
「だから、俺に毎日メシをご馳走してくれるんだろ?」
バシィッ!!
「って!?」
一夏の間違った発言にキレた鈴は、思いきりビンタをする。ぶたれた一夏は、訳が分からずぶたれて手形の跡がついた頬を抑える。鈴は目に涙をため、一夏を罵倒する。
「最低。」
「えっ?あの、その、鈴?」
「女の子との、約束をちゃんと覚えてないなんて、男の風上に置けない奴。犬に噛まれて死んでしまえ!」
「何で、怒っているんだよ?ちゃんと覚えていただろうが?」
「約束の意味が違うのよ、意味が。」
「意味って何だよ?教えろよ?」
「馬鹿、そんぐらい自分で解りなさいよ?」
「ハアー?」
「もう、帰る。一夏の馬鹿!」
そう言うと鈴は、部屋を出て行く、それを見送る一夏と箒。鈴が出た後、箒は一夏を睨みながら一言言う。
「犬に噛まれて死ね!」
クラス代表に決まり箒の指導?で頑張る一夏の元に、女生徒達が集まりある噂について話し合っていた。
その内容は、
「もう直ぐ、クラス対抗戦だね。」
「あ、そうだ、二組のクラス代表が変更になったって聞いてる?」
「ああ、何とかって転校生に変わったんだよね?」
「転校生?この時期に?」
「うん、中国から来た娘だって。」
「どんな奴だろ、強いのかな?」
女生徒達の話しを聞いていた一夏は呑気に答えるが、本人は忘れていた。クラス代表を決める模擬戦で全敗し、姉の織斑千冬に説教されたのを。
「今のところ専用機持ちは、1組と4組だけだから余裕だよ。」
「そ、そうか、余裕だよな。」
「.....その情報、古いよ。」
鷹月静寐の発言に喜ぶ一夏。それを見ていた遼太郎は、一夏の危機感の無さに呆れていたが、教室の入口付近から一夏達を否定する声がしたので見ると其処にいたのは、2日前に出会った鈴だった。
「二組のクラス代表が専用機持ちになったので、そう簡単には優勝出来ないから。」
「鈴?お、お前、鈴か?」
「そうよ、中国代表候補生、凰鈴音(ファン・リンイン)よ。今日は、宣戦布告に来たってワケ!」
指を一夏に指しカッコよく決める鈴に、1組の生徒達は驚き小声で話し合う。
「あれが、二組の転校生?」
「中国の代表候補生。」
1組の生徒達の反応に満足する鈴、逆に一夏と親しく話しているのが気に食わない箒は、一夏と鈴を交互に睨んでいる。
「鈴、なにカッコ付けているんだ、似合わないぞ?」
「な、何て事言うのよ、アンタは...」
ゴンッ!!
鈴が一夏に反論しようとしていた瞬間、鈴の頭に拳骨が入る。
「痛ったぁぁ、何するのよ!....ヒィッ!?」
頭の痛みに両手で抑え、文句を言おうと振り向いた鈴が見たのは、修羅(千冬)の姿だった。
「もうSHRの時間だぞ。」
「ち、千冬さん!?」
「織斑先生と呼べ、さっさと戻れ、邪魔だ。」
「す、すみません。」
修羅(千冬)の出現に意気消沈する鈴、修羅(千冬)は気にせず教室に入って行く。修羅(千冬)に謝った鈴は、去り際に一言言う。
「また、後で来るからね、逃げないでね、一夏!」
「早く戻れ!」
「は、はい。」
修羅(千冬)に怒られ逃げる様に去る鈴。
《食堂》
昼休憩時間、一夏達が食堂に向かうと鈴が待ち構えていた。
「遅いわよ、一夏!」
「仕方ないだろ、それより並ぼうぜ!」
「そ、そうね。」
一夏の発言に素直に従う鈴、そのやり取りを見ていた箒と女生徒達は列に並ぶ。
「そ、それにしても、びっくりしたぜ。お前が二組の転校生だとはな、連絡くれればいいのに。」
「そんな事したら、劇的な再開が台無しじゃない。」
「はい、ラーメンね。」
「あ、ありがとう、おばちゃん。」
「なぁ、お前って、まだ千冬姉の事苦手なのか?」
「そ、そんな事ないわよ。」
鈴は注文したラーメンを受け取り、おばちゃんに礼を言う、そんな鈴を見て笑いながら話す一夏。
「相変わらずラーメンが好きなんだな。丁度まる1年ぶりだな、元気にしていたか?」
「げ、元気にしていたわよ。アンタこそ、たまに怪我・病気しなさいよ。」
「なんだ、それ。」
一夏は焼き魚定食を受け取りながら鈴に返事を返し席を探す。席を見つけると一夏は鈴と2人で座り、箒は他の女生徒達と違う席で2人を見ながら食事をする。遼太郎は本音と簪と共に食べていた。
「で、いつ代表候補生になったんだよ?」
「アンタこそ、ニュースで見た時、ビックリしたじゃない。」
「俺だって、まさかこんな所に入るなんて、思ってもみなかったぜ。」
「一夏、そろそろ説明して欲しいのだが?」
2人(一夏と鈴)の和気藹々の態度が気に入らない箒は、焦れたようで2人の間に入り込む。
「ああ、ただの幼なじみだぞ。」
「むーー。」
「お、幼なじみだ、と?」
一夏の言い方に唸る鈴、逆に箒は幼なじみポジションの位置に危機感を感じていた。そんな事に気づかない一夏は、話しを続ける。
「そうか、丁度お前とは入れ違いで転校してきたんだっけな。鈴、こいつは篠ノ之箒、前に話しただろう?箒はファースト幼なじみで、鈴、お前はセカンド幼なじみだ。」
「ファ、ファースト幼なじみ。」
一夏の説明に喜ぶ箒。近くで一夏達の話しを聞いていた遼太郎・簪・本音は思った。
「「「幼なじみにファーストもセカンドもあるのか(の)(かな)?」」」
疑問を持ちながらも食事を終えた遼太郎達は、食堂を後にする。
《放課後・訓練所》
一夏と箒は、練習場で訓練をしていた。一夏は『白式』を纏い、箒は第2世代型『打鉄(うちがね)』を纏い対立していた。
「行くぞ、一夏!」
「お、おう!」
一夏と箒は何合も打合うが、剣術の腕は箒の方が上だったようで勝敗は箒が勝ち越していた。
「『白式』は、第3世代だぞ、何で負けるんだ?」
「一夏、お前、弱すぎるぞ。」
「グハッ!?」
疑問に思う一夏だが、箒の容赦ない言葉に倒れるていく。
「倒れる暇があるか、さっさと起きろ!!」
「ああ。」
2人は訓練を続行するが、周りから見るとサンドバッグ状態の様で一夏に同情していた。辺りが暗くなるまでやっていた訓練?が終わると仰向けに倒れる一夏。
「ハアハア(*´Д`)」
「今日はこの辺りで終わるとしょうか。」
「あ、ああ。」
「ふん、鍛えていないからこうなるのだ。」
「く、クソッ!?」
「何をしている、部屋に戻るぞ?」
「先に帰ってくれ、俺は、まだ動けない。」
「しょうがない奴だな、シャワーは先に使わせて貰うぞ。」
「ああ」
一夏にそう言うと箒は、着替える為に更衣室へと進んで行く。それを見送った一夏は、仰向けの状態で息を整えていると、
「お疲れ、一夏。飲み物は、スポーツドリンクでいいよね?」
「何だ、お前、ずっと待っててくれたのか?」
「えへー、まあね。」
「あ、あのさ、一夏、やっと二人きりだね。」
「ああ、そうだな。」
「一夏さあ、やっぱ私がいなかったら寂しかった?」
「まあ、遊び相手が減るのは大なり小なり寂しいだろう?」
「ああ、もう、そうじゃなくてさぁ、久し振りに会った幼なじみ何だからさ。」
「ああ、悪い。身体が冷えてきたから部屋に戻るわ。箒も、シャワー終わっているはずだし。」
「えっ?なんで、あの娘がシャワー浴びているのよ?」
「何でって、同居人だから?」
「同居人って、どういう事よ!」
「ああ、部屋の都合で箒と同じ部屋になったんだ。相手が幼なじみで良かったぜ。知らない娘だったら、寝不足になっていたぜ。」
「....幼なじみだったらいいのね。一夏、私、用が有るから先に行くね。」
「ああ。」
鈴の態度が気になる一夏だったが、深く考えず自室へと戻る。
《寮、一夏・箒の部屋》
一夏が、部屋に戻りシャワー浴び終わったその時に、部屋をノックする音がした。
コンコン
ドアを開けると、ボストンバッグを片手に背負った鈴が居た。鈴は、一夏を無視し箒に話しかける。
「と、言う訳だから部屋代わって?」
「ふ、ふざけるな!何で、私が...」
「いや、篠ノ之さんも、男と同室なんて嫌でしょう?」
「べ、別に私は。そ、それにこれは、私と一夏の問題だ。」
「大丈夫、私も、幼なじみだから。ね、一夏?」
「俺に振るなよ。」
「とにかく部屋は変わらないから、さっさと戻れ。」
「フーン、ところでさあ、一夏、約束覚えている?」
「こら、私を無視するな、こうなったら。」
無視された箒は頭に血が上り近くにあった木刀を手にすると、鈴目掛けて振り下ろすが鈴は右腕を部分展開し防御する。
「今の生身の身体だったらやばかったよ?まあ、いいけどね。」
右腕の部分展開を解除し箒に話しかける鈴。鈴に言われ冷静になった箒は、顔を背ける。
「ああ、約束が何だっけ?」
場の空気を変えようと鈴に話しかける一夏。
「うん、あのさ、覚えているよね、約束?」
「ええっと~、あ、あれか?鈴の料理の腕が上がったら、毎日酢豚を....」
「そ、それ!」
「奢ってくれるって奴か?」
「は、はい?」
「だから、俺に毎日メシをご馳走してくれるんだろ?」
バシィッ!!
「って!?」
一夏の間違った発言にキレた鈴は、思いきりビンタをする。ぶたれた一夏は、訳が分からずぶたれて手形の跡がついた頬を抑える。鈴は目に涙をため、一夏を罵倒する。
「最低。」
「えっ?あの、その、鈴?」
「女の子との、約束をちゃんと覚えてないなんて、男の風上に置けない奴。犬に噛まれて死んでしまえ!」
「何で、怒っているんだよ?ちゃんと覚えていただろうが?」
「約束の意味が違うのよ、意味が。」
「意味って何だよ?教えろよ?」
「馬鹿、そんぐらい自分で解りなさいよ?」
「ハアー?」
「もう、帰る。一夏の馬鹿!」
そう言うと鈴は、部屋を出て行く、それを見送る一夏と箒。鈴が出た後、箒は一夏を睨みながら一言言う。
「犬に噛まれて死ね!」
愛(一夏)を取り戻そうとする鈴と箒だが、愛(一夏)は鈍感だった。
クラス対抗戦は、血の雨が降るかも?
第11話
一夏対鈴 前編