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20代~30代のキャリアを考えるブログ

若手を中心としたキャリア構築について思ったことをつらつら書いていきます。

高学歴新卒がベンチャーに就職する前にもう一度考えてほしいこと

キャリア相談室

中途向けのメッセージとしてベンチャーには行くことをおススメしないと書いた。ベンチャーに行くことはチャレンジングで面白いのだが、基本的にはすすめていない。新卒ベンチャーはもっとすすめない。

新卒ベンチャーの危険性

新卒ベンチャーの危険性を一言でいうと後戻りができないことにある。20代というのは多感な時期で気持ちがすぐに変動するだろう。おそらくベンチャーにいったのも、たまたま長期インターンをした、まわりの友人がいった、優秀な先輩が外資を蹴ってベンチャーに行った等様々であるだろう。一瞬の気の迷いでベンチャーの決断をし、しばらくは大丈夫でも入社後に後悔をしている人を良く見る。

 新卒ベンチャーの危険性を少しだけ認知してもらいたい。外資コンサルや商社といった大手企業に行けるにもかかわらずベンチャーを選ぶ若者がいる。新卒でのベンチャーの採用はとてもうまい。

「成長できる」「裁量権がある」「優秀な人が多い」「昇進スピードが速い」「成果主義」「圧倒的成長!」

こういったマジックワードが学生を魅了してしまうのだ。

ベンチャーに行って成功する人は、短期間で人の2倍働き成果を出し、最年少マネージャーや役員、もしくは起業をしている人だ。しかしこの層は本当にごく一部だろう。彼らはおそらく大手企業に行っても環境によらず同期の中でも目覚ましい活躍をしていたように思う。

一方、高学歴で大手企業に行けるのに行かずに、ベンチャーに飛び込んで苦労している人はよく見かける。特に起業を前提とせずにベンチャーに就職してしまうとそのギャップに辟易する。

実際のギャップが以下の通りだ。

1.コンサルティングといって飛び込んでみたら、被リンクのためのサイトを生成するだけだった

2.効率化がされておらず、事務作業に忙殺されて、自分の頭を使う時間が予想以上に短い

3.大学時代の友達との年収差が予想以上につらい

4.人間としておわっている人が多い

 

上記のような事例は実際に聞いたことがある。コンサルティングというのもマジックワードで、学生がひっかかりやすいのだ。何かかっこよく見えるが中身は詐欺まがいのことをしていたりする。

ベンチャーは裁量権とうたいながら、ただ仕組み化されていないだけで非効率な時間を過ごすことも多い。効率的なシステムを導入しようとしても予算がないという理由でまったく改善されない。

ベンチャーは入ってみたら、組織としてブラックだったことも耳にする。大企業であれば、人間的に最悪な人は淘汰されるが、ベンチャーは全員が人間的にダメな人という事態も最悪ありうる。外面だけはいいからね。

 

ベンチャーから大手に行けるは真っ赤なウソ

高学歴学生に対して、ベンチャーからも大手に行けるとのたまう人もいる。ベンチャーから大手に行くのはすすめないうえに、難易度も高い。大企業からベンチャーの場合は大企業の経験が生きる場合がほとんどなのだが、ベンチャーでの経験はほとんどいきない。そのためベンチャーで働いていた期間はまったくの無駄になってしまう。

たまにベンチャーの経験があったからこそという人はいるが、そのような人はベンチャーにいた時間、その企業で働いていたらもっと成長していたように思う。自分でベンチャーを経営した場合はこの話にはあてはまらない。

ベンチャー出身者を大企業は基本的にはとりたがらない。ゼロから育成しなければいけないし、新卒で大企業に行けなかった実力のない人というレッテルを張られる。あえてベンチャーを選んでいても職歴にその事実がなければ誰も信じてはくれないのだ。

大企業からベンチャーは簡単だ。サイバーエージェントの藤田社長は創業期に元取締役COOの西條氏を採用したときに、「早稲田大学、26歳、伊藤忠」というのを見てすぐ採用したのだ。

当時のサイバーエージェントから伊藤忠(実際に中途はほぼとっていない事実はあるものの)に転職のパターンだったらおそらく入れなかっただろう。もちろんベンチャーから大企業にいくコースも少数ながら存在する。例えば、電通や博報堂は、デジタル領域がとても弱いためその人材を確保するために、オプト、セプテーニ、サイバーエージェントといった企業の出身者を欲しがっており、かつニーズも高い。このようなコースも存在するが少数だ。

また若い世代であればDeNAにいった人が戦略コンサルや大手企業に転職することもあり得る。かれらはめちゃくちゃ頭がよいため地頭を評価されて転職を成功させている。 

ベンチャーを渡り歩くつらい転職

ベンチャーを1,2年で転職しながら給料が対してあがらない人を見る。学生時代から学生団体やベンチャーインターンをし、意識はとても高く、優秀なのだがベンチャーに入ったばっかりに苦しい時期を過ごしている。

 「~に共感し、○○にジョインしました」という社会人4~6年目を見るが、彼らはまだ年収500万程度ですでに3社のベンチャーを経験している。ポジションもマネージャーにもなっていない。

一方、4~6年を経てマッキンゼーやBCGでマネージャーになった人はどうだろうか。年収1000万を余裕で超えて、ベンチャーから引く手あまたになっている。彼らが転職するときは事業部長、役員候補、執行役員ポジションで転職し、同じ年にもかかわらず新卒よりも中途コンサル出身者がポジションでも待遇でも優遇されている。

ベンチャーで短期間で成長するのではなかったのか。大した大きい修羅場もくぐらず3社も経験していては、起業する以外の道がなくなって文字通り退路をたたれてしまう。

Facebookの投稿が転職するたびにその会社のサービスになるが、その人自身は何もすごくない。会社の社長の講演の投稿をシェアするたびに悲しくなる。

 ベンチャーを渡り歩くことだけはやめたほうがいい。ベンチャーに入ったなら起業をのぞき、一社に腰をすえてしっかりと仕事に取り組んだほうがいい。ベンチャーに6年残っていれば100人未満のタイミングで入っていたならあなたのポジションもあがっているはずだ。その場合、年収は700~800万円でも、あなたを欲しがる人は多く、もう一社で4,5年やれば役員も見えてくるため良いキャリアになる。

 大企業からベンチャーに行った場合はもう一回大企業に戻ることもできるため選択肢が広がる。そのため1社目は大企業にいって1,2年働いてダメならベンチャーに行くくらいのほうが賢い選択だと思う。

 

余談だが、ベンチャーに新卒から入っている人と、大企業からベンチャーに来た場合では営業したときに客先からの評価が全然違う。後者の場合、チャレンジしてきている人とイメージがつき簡単に評価があがる。大企業の看板というのはすごいのだ。こういった違いが営業の結果に割と影響してくる。

 

ベンチャー地獄から脱するには

 ベンチャーで数年勤務して嫌になったらなんとか大企業に行けないか模索したほうがいい。現在の王道ルートとしては、リクルートやアクセンチュアに行くことだ。前提として高学歴新卒ベンチャーというのを想定しているので20代であったならば、リクルート、アクセンチュアやPwC等のBIG4系コンサルは採用してくれる可能性がある。

そうなったならば再度道も開ける。実際に、ベンチャーから上記の企業群にいって、しばらく働いて、ベンチャーの役員で転職ということがある。ベンチャーで生きていくにも、大企業を挟むことは確実にファストパスになる。1,2年でころころ変わるのはイメージはもちろんよくないが。

学歴があって今、中小ベンチャーにいる場合は転職エージェントに聞いてみてなんとか脱出路を探そう。

ベンチャーで満足しているならばそれでいい。あなたはとても優秀な人だ。もしベンチャーに後悔している人がいたらまだ間に合うよということで書かせていただいた。ベンチャーはいい環境であるが辛いことの方が多い。メンタルをやられる人がいるのでつらかったら逃げていい。

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