ライフハッカー編集部 - Mugendai,ニュース・コラム,教育 10:00 PM
人工知能Watson、「家庭教師」になる。
「eラーニング」という言葉が初めて使われたのは1999年。2000年代に入ると、一部の大学で選択問題や穴埋め問題を中心とした英語の自習用プログラムが導入され始めました。当時大学生だった人の中には、自習室のパソコンに向かって、ヘッドセットで英会話を聞き、設問を解いていたという人もいるかもしれません。
そんな時代から10年以上の月日が流れ、技術の進歩に従ってeラーニングも当時とは大きく変化しています。
ウェブメディア「Mugendai(無限大)」によると、人口知能を利用したeラーニングが登場しています。
Watsonが学生の「ニガテ克服」をサポート
2016年10月25日、世界最大の出版社であるピアソンは、同社の教育デジタル・ソリューションにWatsonのコグニティブ機能を導入することを発表しました。ピアソンのサービスは、1300万人を超える大学生にグローバルな学習コンテンツを提供するもので、Watsonはオンライン学習コースのデジタル・チューター(家庭教師)の役割を担います。
コグニティブ機能とは、与えられたテーマについて人工知能が考え、学習し、自分なりの回答を導き出す機能のこと。ピアソンのサービスでは、学生がWatsonに音声で質問すると、Watsonはそれを解析し、学習のヒントやフィードバック、よくある間違いを指摘するなどして学生を指導します。
Watsonは既にピアソンのコースに含まれるコンテンツをすべて読み込み、学生からのどんな質問にも、即座に適切な答えを返すことが可能です。加えて、学生とのやりとりの中から新たな知識を蓄積し、Watson自身も家庭教師としての経験を積んで「賢く」なっていきます。
eラーニングがたどり着くべき究極のゴールは、ひとりひとりの学習者に向けて高度にパーソナライズされた内容を提供することだといえるかもしれません。
こうした特徴を持つ新しいeラーニングには、高等教育特有のある問題を解決できるのではないかという期待がかかっています。後編はこちらからご覧ください。
Watson、世界最大の出版社と連携!時間・場所を問わないパーソナライズ家庭教師 | Mugendai(無限大)
(ライフハッカー[日本版]編集部)
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