2017年 F1マシン ノーズ
2017年F1マシンの新車ラッシュがスタート。残念ながら、ファンからは不評の“突起ノーズ”が主流となりそうだ。

新F1レギュレーションでは、F1マシンを高速化するだけでなく、幅広タイヤとワイド&ローなディメンションを採用したアグレッシブなルックスの“格好いい”F1マシンにすることも狙いとされている。

しかし、これまでに発表された2017年F1マシン(ウィリアムズ、ザウバー、ルノー)は、全てワイドなウィングステーのショートノーズ+突起という昨年と同じデザインを採用している。

昨年は、メルセデス、マノー、フォース・インディアを除く全チームがこの突起のついたノーズを採用しており、今年もその傾向は続くことになりそうだ。

突起のついたショートノーズは、ウィリアムズが開拓。ノーズを短くつつ、ノーズ断面積9,000平方mmと先端幅140mmいう規定をクリアするためにこの手法が用いられた。

ショートノーズを搭載する最も明らかなアドバンテージは、ノーズ下の気流の改善にある。ノーズ下の気流の領域を広げ、スプリッタ、フロア、サイドポッドのアンダーカットなどを通過する気流を改善させ、圧力中心を後方に移動させ、ディフューザーにより多くのダウンフォースをもたらす。

また、ノーズを短くし、フロントウィングの中心部分の後縁の方に下げることで、ノーズ下と上部ウィング表面との差が広がる。ノーズの中央部分がメインプレートの邪魔にならないことで、ウィングによって移動した気流と、ノーズによって移動した気流を分けることにより、フロントウィング取りつけ支柱の間を通る気流が増加。アンダーフロア先端への気流の一貫性を高め、アンダーフロアが生成するダウンフォースを増加させる。

だが、スバり“男性器”のようなだと酷評された2014年よりは短くなったものの、突起ノーズは相変わらず不評。ワイドになり、ウィングが大きくなった2017年F1マシンだが、“突起さえなければ”とのため息をつかざるを得ない。

ウィリアムズ FW40ザウバー C36ルノー R.S.17

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カテゴリー: F1マシン