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 ロシアのラブロフ外相は16~18日の日程でドイツのボンとミュンヘンを訪れ、ティラーソン米国務長官と会談。トランプ政権との本格的な対話に乗り出した。しかし、米国は北大西洋条約機構(NATO)やウクライナ問題でロシアへの厳しい姿勢を変えておらず、ロシアは失望といらだちを深めつつある。

 ミュンヘンで開かれた安全保障会議に出席したペンス米副大統領は18日、ウクライナのポロシェンコ大統領と会談。ポロシェンコ氏は会談後「米国はウクライナと共にあり、(ロシアに併合された)クリミアの問題を優先課題の一つと考えている」と総括した。

 一方、ロシアのプーチン大統領は18日、この会談にぶつけるタイミングで、ウクライナ東部で独立を主張している親ロ派が自称する「ドネツク共和国」と「ルガンスク共和国」が発行する「パスポート」をロシア国内で有効と認める大統領令に署名。ウクライナを巡る米国との溝が際立った。

 ラブロフ氏はミュンヘンで18日に行った講演で、NATOを支持し、ロシアに対抗する姿勢を相次いで打ち出したマティス米国防長官とペンス氏を念頭に「頭の中で冷戦が終わっていない」と強く批判した。ラブロフ氏は、16日のティラーソン氏との会談ではイラン問題に触れて、イランが核合意を順守しているのだから、米国はすべての制裁を解除するべきだという考えも伝えている。

 トランプ大統領は就任後もプー…

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