アニメに出資したいけど、どうやっていいか解らないし・・・とかいう新参の企業には、僕はこう説明している。
「馬券を買うようなものです」と。

「馬券が外れて競馬場に『なんで外れたんや!金返せ!』とか文句言うバカいないでしょ?そんなもんです」

経済をちゃんと学びましたよヅラしている出資者ほど恐ろしく勘違いするのだが、出資と融資は違う。
金返せ!は基本おかしい。

どうして謝らないの?とかいう出資者もいたが、そんなに嫌々なら金出さにゃええやん。
馬に謝らせて満足か?

その反面、さんざん弄った「製作委員会」方式だが、この例えに照らし合わせるとそのリスクヘッジのあり方も同時に理解できる。
誰も一頭の馬だけに100万張ったりしない。そりゃその馬の余程の大ファンか、富豪の遊びだ。
普通、本命はあるだろうが馬単馬連などを組み合わせ、広く薄く賭けるのが当たり前だ。
そういう経緯もあって、「広く薄く」の考え方から、本数が増えたのだ。

アニメのヒットを製作者側が予想し、そのため努力するというのが、本当難しくなった。
今や業界内でも「当てるのは博打」と言われるようになった。
その背景にはネットなどによる「多数決ゲーム」、勝ち馬に乗らなければならないという非常に珍妙な消費者感覚があると考えるのだが、まぁそれは今は置いておこう。

アニメで儲けるのはギャンブルで儲けるのと同じだ。損をしたくない出資者ほど、こう覚えておくがいい。