狩野浩平
2017年2月21日22時50分
時間になると路面から車止めのポールが自動で昇降する「ライジングボラード」を、新潟市が小学校の通学路に試験導入する。相次ぐ通学中の交通事故を防ぐため、車の進入を止めて安全を確保する狙い。国土交通省によると、通学路での設置は全国で初めて。
交通事故総合分析センター(東京)によると、2015年の通学中の歩行者の交通事故死傷者は6~15歳で計2595人。7歳が526人と最多で、小学校低学年が目立つ。昨年10、11月には、横浜市や千葉県八街市で小学生の列にトラックが突っ込み、今月13日には大阪府能勢町で下校中の小学生3人がはねられた。
そこで新潟市は4月から、通学時間帯に物理的に車の進入を止めるライジングボラードを、市立日和山小学校近くの通学路に設置することにした。児童100人以上が通る幅約5メートル、長さ約170メートルの一方通行の区間。市の昨年の調査では午前7時半からの1時間で100台以上が通行。約4割が制限時速30キロを超え、危険性が指摘されていた。その入り口に午前7時半から45分間、直径8センチ、高さ70センチのゴム製のポールがせり上がるようにする。
ライジングボラードは国交省が設置を推奨しているが、1基500万円程度かかる費用が課題で、公道での設置は、新潟市の二つの商店街と岐阜市の観光地の計3カ所にとどまっていた。国交省の担当者は「量産化が進めば価格は下がる。通学路の安全に対する住民の関心は高く、自治体の取り組みを技術面からも支援したい」と話す。(狩野浩平)
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