産経ニュース

中国空母「遼寧」を大解剖…対米原子力空母「カール・ビンソン」では雲泥の差か “鈍足”で強度も不十分とも

ニュース 国際

記事詳細

更新


中国空母「遼寧」を大解剖…対米原子力空母「カール・ビンソン」では雲泥の差か “鈍足”で強度も不十分とも

 しかも、J15は露戦闘機Su33の“コピー”で、エンジンの出力が不足しているとされる。操縦士の育成も約4年前に始まったばかりで、悪条件への対応能力にも疑問符が付く。つまり、遼寧の艦載機「J15」は「発進しなかった」のではなく、「発進できなかった」可能性がある。

 遼寧の全長は約305メートル。全長約330メートルのカール・ビンソンより25メートルほど小ぶりなだけだが、戦闘力の面では雲泥の差がある。“鈍足”の遼寧に対し、米空母の最高速度は30ノットを超える。遼寧が搭載できる固定翼の艦載機は20機前後。40機以上を搭載している米空母の半分にとどまっている。

 専門家によれば、遼寧にはロシア製と中国製の異なる材質の合成金属や鋼鉄が使われている。航行中に衝撃を受けた際の強度が不十分で、部品の劣化も疑われている。艦載機も発艦で燃料を多く消費することから、行動範囲が限定的と考えられている。

 米シンクタンク戦略国際問題研究所(CSIS)は遼寧について、「地上の航空部隊やレーダーを使える中国本土近くの海域でも、継続的な激しい戦闘に適さない」と分析。一般人の避難支援や海上での反テロ作戦などが適切な任務だと結論付けている。

続きを読む

「ニュース」のランキング