経済

石垣牛、ブランドに JAが地域団体商標権

石垣牛のブランド力アップに期待する山田恵昌八重山地区本部長(前列右から2人目)らJAおきなわの関係者=25日、JAおきなわ八重山支店

 【石垣】地域の特産品を商標登録する地域団体商標制度で、JAおきなわの「石垣牛」が11日付で商標権を取得した。JAおきなわ八重山地区本部が25日、発表した。同制度を利用した商標権の取得は県内九番目で畜産関係では初。

八重山としては「石垣の塩」「八重山かまぼこ」に続き3例目。同本部は「消費者にとって安心、安全な石垣牛を提供できるようになる。生産者としても飼料が高騰する中、ブランド力を高めて競争力をつけたい」と、石垣牛ブランドの確立に期待感を強めている。
 JAおきなわは1997年から「石垣牛」の定義を定め、八重山郡内で生まれ育った証明があることや、出荷期間の範囲や品質などの規程を設けている。今回の商標登録取得で、「石垣牛」と名乗れるのは、JA石垣牛肥育部会加盟の21の農家で育てた牛のほか、他の農家で生産され、石垣牛流通販売委員会で定義に沿ったと認められた牛だけになる。現在「石垣牛」の名を使用している農家とは、先使用権との兼ね合いで様子を見ていく考え。飲食店などでも定義で認められた石垣牛以外は、名前の使用制限も行っていく。
 JAおきなわの2007年度の石垣牛販売数は442頭で、売上高は約3億6000万円。うち9割が石垣島内で消費されている。