こんにちは。Renaです。今日はちょっと家族の話からはじめます。
私の母は身体障害者です。
脚が悪くて私が中学生の頃から歩くときは杖をついています。
ポジティブな母
母はなかなかに強い人です。
杖を選ぶときも普通のものではカワイくない!と言ってどこからかピンクの花柄の杖を買ってきました。
オシャレの一部として杖を取り入れたのです。
障害は幼い頃から持っていたようですが、文句も言いません。
悲劇のヒロインも演じません。
家にこもることもしません。
車の運転はできるので、実家にいたころは母の運転であちこちお出掛けしました。
美味しいごはんやさん、すてきな洋服屋さん、新しい観光スポットの情報をどこからか集めてきては「週末早速行こう!」というひとです。
障害者手帳
そんな母がわずかに漏らした言葉がありました。
「身体のためにPTA役員の作業ができないと言っているのに、他の親御さんの理解が得られないの。
休みたくてズルをしていると思われているみたい。
杖をついていないと外から見て他の人と変わったところがないから、健康だと思われちゃう。」
母はそんな理由もあって、授業参観のときなどは杖をついていました。
しかし、母の障害を疑っていたのはPTAだけでなく、ご近所さんも同じでした。
自治会のゴミ拾いなどに参加できないと話すと怪訝な目で見られたそうです。
母はいよいよ障害者手帳を取得しました。
いざというときの証明にしたのです。
私の前では「これで映画が安く観られるのよ!お母さん映画大好きだからね!」と言っていますが、それだけをメリットに取得したわけではありません。
見えない障害
私も精神障害という外から見えない障害を持っています。
この「外から見えない」というのが厄介です。
以前どこかで言ったのですが、私が仕事中気分が悪くなり早退した時に、帰りの電車で優先席に座ったんです。
もうとにかく立っていられなかったので構っていられませんでした。
すると途中の駅から乗ってきた女子高生が私を見て「私は絶対に優先席になんて座らないわ~」と当てつけのように話し始めたのです。
…つらかったです。
優先席は私のような者は座ってはならないのでしょうか?
外から見て異常がなければ「何か事情があるのだろう」とは思ってもらえないのでしょうか?
ヘルプマーク
そんな人たちのために、あるマークがあります。
「ヘルプマーク」と言うそうです。
義足や人工関節を使用している方、内部障害や難病の方、または妊娠初期の方など、外見から分からなくても援助や配慮を必要としている方々が、周囲の方に配慮を必要としていることを知らせることで、援助を得やすくなるよう、作成したマークです。
ヘルプマークを身に着けた方を見かけた場合は、電車・バス内で席をゆずる、困っているようであれば声をかける等、思いやりのある行動をお願いします。
平成24年から東京都が導入し、公共交通機関を中心に全国に広がりつつあるようです。
…とはいえ、私はいまだにこのマークを付けている方を見たことがありませんし、このマークの認知度は相当低いと思っています。
私自身マークを取得していませんし…。
今回はこのマークをちょっとでも広める意味も込めて記事を書きました。
事情がある
マークを作ることは大切です。それを普及啓発することも。
けれど、もっと大切なことがあるんじゃないかと、私は思います。
PTA役員や自治会の仕事をサボろうとする人はいますし、健康体なのにお年寄りや妊婦さんを差し置いて優先席に座る人もいます。
そういう人たちに対するいらだちも正義感も理解できます。
しかし、そういう人はごく少数だと思うのです。
もっと正当な理由から仕事を減らしてもらったり、優先席に座ったりする人がいます。
「なにか事情があるのだろう」と思ってもらえるだけでも違うのですが…。
母のように障害者手帳を取得したり、またヘルプマークを付けたりして障害を持っている側がアピールすることも大切ですが、周りも見た目だけで決めつけず、見えるものがすべてだと思わず、思いやりを持って接するべきだと思うのです。
そうしておけば、健康な人、たとえばあなたが電車に乗っていて急に体調不良に見舞われたときに、優先席に座ろうと周りはきつい目を向けたりしない、生活しやすい世の中になります。
それに生活保護ではないですが、ごく少数のズルい人たちを糾弾することで、残りの大多数の正当な理由を持った人が苦労するのはおかしいです。
さいごに
ちなみに障害に関するマークは色々あります。
青地に四葉のクローバーのマークをご存知ですか?
身体障害者を示すマークです。
母は車に貼って、スーパーに行ったときなどに出入口付近に駐車できるようにしています。
他にも興味があれば下のページをのぞいてみてください。
あなたの助けを必要としている人がいます。
あなたもいつ、周りの助けが必要になるかわからないのです。