京都府北部の公立高を統合、再編へ 「学舎制」導入
京都府教育委員会は20日、宮津高(宮津市)と加悦谷高(与謝野町)、網野高(京丹後市)と久美浜高(同)をそれぞれ統合、再編する方針を明らかにした。各校舎を「学舎」として存続させ独立した教育を行う「学舎制」を導入する。宮津高伊根分校(伊根町)、峰山高弥栄分校(京丹後市)、網野高間人分校(同)は統合し、新しい定時制高校を弥栄分校に設置する。2020年度から実施する予定。
小田垣勉教育長がこの日の府議会代表質問で明らかにした。丹後地域は少子化傾向が顕著で、16年度の中学3年生は前年度より100人以上減少し、904人だった。さらに10年後は600人台になると予測される。府教委は15年度から、有識者委員会や説明会を開いて検討を進めていた。
府教委によると、「学舎制」は、一つの学校として運営するが、生徒はどちらかの学舎を選んで受験し、学校生活を送る。校長や教科担当の教員は学舎間を移動するが、生徒はICT(情報通信技術)を使って連携し、交流学習以外は基本的に各学舎で学ぶ。部活や学校行事も合同で行うが、日ごろは各学舎で練習する。具体的な設置学科や学校名は今後検討していくという。
新しい定時制高は、柔軟な学び方に対応できる昼間定時制を想定している。
小田垣教育長は「時間をかけて検討を進めてきたが、少子化が急速に進む状況を見据えると具体的な検討に入るべき時期を迎えた」と述べた。
【 2017年02月20日 22時31分 】