トランプ米大統領=米ワシントンで2017年2月16日、AP
【ワシントン大前仁、三木幸治】トランプ米大統領は20日、就任から1カ月を迎える。それに先立つ18日、南部フロリダ州で開いた政治集会で演説し、「米国を再び偉大な国にするための、とてつもない進展を報告する」と述べ、雇用創出などで成果を上げていると自賛した。今週にも、イスラム圏7カ国からの入国を一時禁止する大統領令を出し直す方針にも言及した。
フロリダ州はトランプ氏が制した激戦州の一つ。政治集会は昨年11月の大統領選以降初めてで、支持率が低迷しているトランプ氏は、求心力の回復を狙ったとみられる。
演説で、トランプ氏は「力を通じて平和を追い求める」との原則を掲げ、過激派組織「イスラム国」(IS)の掃討作戦を強化すると説明。内戦が続くシリアとその周辺地域に避難民のための「安全地帯」を設置する考えも示し、経費は「湾岸諸国に払わせたい。彼らには何もないが、お金は持っている」と発言した。
また、防衛大手ロッキード・マーチンと交渉し、日本も配備する最新鋭ステルス戦闘機F35の値段引き下げに応じさせたことについて、今月に訪米した安倍晋三首相から謝意を伝えられたと紹介。「メディアは決して私に感謝しないが、少なくとも日本は感謝してくれた」とも述べた。
一方、ケリー米国土安全保障長官は18日、ドイツ南部ミュンヘンで開かれている「ミュンヘン安全保障会議」で、入国一時禁止の大統領令について、「より合理的な内容」に書き換えると述べた。大統領令発令から対象者の入国禁止まで一定期間おき、既に米国に向かっている人には入国を許可する。永住権(グリーンカード)保持者も対象外とする方針だという。空港での混乱を引き起こさないための措置を盛り込む一方、新しい入国審査制度を作るまでの間、特定の国からの入国を禁止するという大統領令の目的を変えずに、司法闘争に勝つ戦略とみられる。