「ＳＣＡＮＤＡＬ」１０年の歴史　記念ベスト盤リリース

　人気の４人組ガールズロックバンド「ＳＣＡＮＤＡＬ」が結成１０周年記念のベストアルバムをリリースした。ファン投票で収録曲を選んだ集大成となるベスト盤で、愛知県出身のボーカルＨＡＲＵＮＡ（２８）とギターＭＡＭＩ（２６）は「私たちとファンの気持ちが一致した最強のアルバムです」と自信を見せた。

　２００６年８月の結成当時は中高生で、まず楽器を触ることから始めた４人。大阪城公園の路上を皮切りにライブ活動を積み重ねて実力を蓄えると、力強いサウンドとキュートなルックスで１０〜２０代女子を中心に支持を獲得。１５、１６年には海外単独ツアーも行い、日本を代表するガールズバンドに成長した。

　バンド名をタイトルにしたベストには、ファン投票トップの「ＳＣＡＮＤＡＬ　ＢＡＢＹ」や０８年のデビュー曲「ＤＯＬＬ」などリリース済みの３４曲に新曲２曲を加えて収録。ＭＡＭＩは「ライブを中心に活動を続けてきましたが、選ばれた曲はそのライブで人気の曲ばかり。メンバー全員が納得しています！」。

　ベストアルバムは自らを振り返る機会にもなった。「歌声が年ごとに変わっている」と笑うＨＡＲＵＮＡは「それぞれ曲を作った時の思いを鮮明に覚えています」。ＭＡＭＩも「歌詞も変わってきていて、若い頃はその年齢なりの不満や願望が表れていて。年を重ねるにつれて自然体になってきています」。

　ベストアルバムを引っ提げ、３月から７月にかけてバンド史上最長となる４７都道府県ツアーを開催する。新曲「ＦＲＥＥＤＯＭ　ＦＩＧＨＴＥＲＳ」はそのライブで盛り上がる“必殺技”にしようと作ったといい、歌詞には「私たちの闘いはつづいていく」と自らの未来も投影させている。

　「やりたいことが絶えない１０年間だった」と振り返る２人。「これからも行きたい場所で、やりたいライブを精力的にこなしていきたい。どう変わっていくのか、私たちも楽しみ！」と目を輝かせた。　（伊藤智英）

　アルバムのＰＲで地元・名古屋入りしたＨＡＲＵＮＡとＭＡＭＩは、＠ＦＭの番組「Ｍｅｎｉｃｏｎ　Ｍｕｓｉｃ　Ｔｒｉａｎｇｌｅ」（金曜午後７時）の公開録音に出演。ベストアルバムを紹介し、４人が初めて出会った時のエピソードなども披露した。この模様は２４日と３月３日の２週にわたり、＠ＦＭとＴＯＫＹＯ　ＦＭなどで放送される。

　＜ＳＣＡＮＤＡＬ＞　大阪のボーカル＆ダンススクールに通っていたベースＴＯＭＯＭＩ（２６）、ドラムＲＩＮＡ（２５）と名古屋校のＨＡＲＵＮＡ、ＭＡＭＩが２００６年に結成。０８年にメジャーデビューし、０９年に日本レコード大賞新人賞を受賞。１２年の日本武道館、１４年の横浜アリーナ公演などを成功させてきた。結成記念日の昨年８月２１日には大阪で１０周年記念野外ライブを開催し、約１万２０００人を集めた。