温泉と銭湯が大好きなゴールデン山下です。
兵庫県は有馬温泉や城崎温泉や湯村温泉など、有名な温泉地が沢山あります。でもそのほとんどが兵庫北部のアクセスが悪い場所で、行きにくいですよね。ですが、兵庫県南東部の阪神電車が走っているエリア、尼崎~西宮というわずか10km程度の間に、銭湯料金で入れる天然温泉が6個もあります!
3日間かけて全てに入浴してきましたので、この記事ではそれぞれの特徴をまとめて、オススメ順に紹介します。
まずは、6つの天然温泉等の簡易情報をこの表にまとめてます。(これはランキング順ではなく、上から尼崎~西宮の順に並んでます。)
このエリアの温泉銭湯の特徴は、どこも10~20年くらい前に人工的に掘り当てた温泉を使用していること、ロッカーなどの設備が綺麗でロビーも広いこと、人気なので土日は人がかなり多いこと、が挙げられます。
いわゆる昔ながらの銭湯とはかなり違います。趣は全くありませんが、温泉が素晴らしすぎますので問題なしです。
では、ここから温泉マニアの私が入って見て、感動した順番に紹介していきます。銭湯としての評価、ではなく温泉としての評価でランキングしています。
1位 クア武庫川
(公式サイト見つからず)
東鳴尾駅から徒歩5分の街中にある天然温泉銭湯。
有馬温泉のような濃厚「金の湯」を銭湯料金の420円で楽しめます。
入口に温泉が湧き出しており、入浴する前からテンション上がります。
成分分析書を見て頂ければわかるとおり、有馬温泉金の湯にそっくりです。
28.6g/kgというとんでもない成分量の濃い温泉です。ナトリウム、カルシウム、マグネシウムなどの海水系成分も豊富。味もかなりしょっぱいです。鉄イオンが15mgという凄まじい量なので、当然浴槽は茶色い析出物がビッシリです。(鉄イオンは0.1~0.2mg/kgでも、浴槽が着色することがあります。)
源泉温度は58度と高く、源泉がドバドバとかけ流されてます。酸化して透明性は失われてますが、天然の温泉を楽しめます。
とにかく人気でかなり人が多いですね。今回紹介する6つの中で最も人が多いと思います。土曜日の夕方に行きましたが、駐車場は満車で、3台が列を作って待ってました。
お風呂の種類は、ジェットバス、浅浴槽と深浴槽、電気風呂、水風呂、スチームサウナ、有料サウナ、露天風呂(温泉)。
露天風呂以外は白湯なのですが、露天風呂がとにかく凄すぎます。5人くらいしか入れないので、争奪戦が起こることを覚悟していきましょう。
わざわざ有馬温泉まで行かなくても、ここの金の湯で十分なのでは?と思わせる温泉力です。
武庫川線と言うマイナー路線にある東鳴尾駅、普通なら絶対に行かないと思いますが、こんないい温泉があるなら通わざるを得ませんね。
第2位 浜田温泉
久寿川(くすがわ)駅から徒歩5分、駅にも看板が出てます。
煙突のある昔ながらの銭湯ですが、天然温泉湧き出てます。
昔は普通の銭湯だったみたいですが、2001年に天然温泉を掘り当てたようです。
こちらの温泉も入口で源泉が湧き出ている様子が見えます。
泉温43.6℃という最高すぎる温度です。そのまま掛け流せますね。
脱衣所で服を脱いで、浴場に入った瞬間、温泉のいい香りが鼻にきます。モール臭ってやつですね。
ここは内湯にも温泉を贅沢に使ってます。ジェットバスが温泉で、それ以外の深浴槽、浅浴槽、電気風呂、マッサージバスは白湯です。湧き出し量豊富なので、豪華に使ってるみたいです。
露天風呂は結構広いです。岩風呂としての雰囲気もいいですね。公式サイトから画像を引用します。
成分量的には薄めの低張性温泉なのですが、岩風呂には鉄系の赤茶色の成分が析出してます。こちらの分析書を見て頂けるとわかるとおり、蒸発残留物は0.7g/kg。(写りが悪くて申し訳ないです。)
旧泉質名を見て頂ければわかるとおり、いわゆる重曹泉ですね。ナトリウム塩化物泉ですが、入浴後に肌にまとわりつく感じではなく、肌の表面を溶かしてツルツルにしてくれる感じです。その分湯冷めしやすい泉質ですが、駅から近いので大丈夫でしょう。
ここは温泉以外の設備も充実なんですよね。5人は軽く入れる大きさの水風呂と、かなり深めで全身をほぐせるマッサージバス(白湯)が最高です。
温泉としての匂い、露天岩風呂の雰囲気の良さと広さ、美肌効果、それらのトータルで浜田温泉を2位にしました。成分量は薄いですが、キッチリと温泉を感じられます。内湯の設備充実度、駅からのアクセスと言う点もポイントが高いです。
そこまで人が多いわけでもなく。内湯も露天風呂も広いので狭さを感じることはありませんでした。そういう意味でもここをオススメしたいです。
第3位 双葉温泉
阪神西宮駅から北に徒歩12分とアクセスはイマイチですが、かなりいい温泉が湧いてます。街中にある度で言えば、今回紹介する中では1位ですね。
広い道路に面していて、普通の住宅街の中にあります。駐車場は広くていつも満員です。(2回行ったことありますが、どちらもかなり人多かったです。)
平成13年に掘り当てた温泉で、ロビーに掘り当てた当時の記事が置いてありますので興味のある人はどうぞ。
ここも入口で源泉が湧き出てる様子が見れます。
鉄イオンが0.2mg/kg含まれているので、岩は真っ茶色です。これを入る前に見せつけられると一気にテンションが上がりますね!
重曹泉ですが、蒸発残留物が2.157g/kgと、先ほど紹介した浜田温泉よりは多めです。お湯の色も若干緑っぽく、舐めたらちょっとだけしょっぱいです。浜田温泉と同じくお肌がツルツルになる泉質なのですが、湯冷めはこちらの双葉温泉の方がしにくいです。正直なところ、浜田温泉と同率2位にしてもいいレベルです。
内湯も温泉を使っている風呂が多いのが双葉温泉のいいところです。
ジェットバスと浅浴槽と電気風呂と水風呂は白湯ですが、気泡風呂と深浴槽は温泉です。露天風呂が苦手な人でも温泉を楽しめます。
露天風呂は10人くらい入れる広さで、ここが1番人気ですね。露天風呂横に水シャワーもあります。公式サイトから画像を引用します。
http://nttbj.itp.ne.jp/0798221067/index.html
露天風呂の美しさと言う点では、今回紹介する中でナンバーワンです。温泉成分による着色が素晴らしいですので、是非源泉が流れているところを見てほしいです。
露天風呂は消毒も濾過もなしの完全掛け流しで、色々と浮いてます。内湯は加温循環させてますが、塩素消毒は内湯もしてないようです。営業終了後の清掃で塩素消毒して、毎日お湯を入れ替えているようです。
ロビーも広くて、風呂上がりはゆっくりできます。
4位 戎湯
湯あそびひろば 元湯・天然温泉 築地戎湯(兵庫県尼崎市) - ぽかなび.jp関西版 - 日帰り温泉・スーパー銭湯・岩盤浴
駅から徒歩15分とアクセスは微妙です。入浴料金400円と安め。サウナは220円と割高ですが、普通のと塩サウナの両方があります。バスタオルタオルボディーソープシャンプーの手ぶらセットは220円です。
ここも入口で源泉が湧き出る様子が見れます。
かなり茶色いですね。蒸発残留物0.318g/kgとかなり薄い単純温泉ですが、そうは思えない何かが期待できます。
電気風呂、深浴槽、浅浴槽、露天風呂に温泉を使用しており、水風呂とジェットバスだけが白湯です。
浴槽には温度計が付いており、露天風呂が40〜41度、内風呂が42度、ジェットバスが43度と、温度別に分かれています。
「沸さず、加えず、循環せず」
と脱衣所に貼ってあるので、安心の100パーセント源泉掛け流しです。源泉温度がちょうどいい温度なので、そのままできるんでしょうね。
肝心の泉質ですが、薄黄緑色の透明温泉で、わずかに硫化水素臭がします。単純温泉というカテゴリーに入れてしまうのがもったいない泉質ですね。入口では源泉によって岩が茶色くなってましたが、露天風呂の岩はそこまで茶色くはなっておらず、緑っぽい色でした。
ですがやはり単純温泉だからなのか、あまり体にまとわりつくような泉質ではないです。風呂上がりに湯冷めしやすい泉質なので、駅から歩いて行く場合は暖かい季節の方がいいかもです。私は冬場に行きましたが、駅までの徒歩15分で湯冷めしそうになりました。
入っているときは匂いと色のおかげでかなりよかったのですが、風呂上りの温泉の持続力みたいなものは低めです。なので設備的には上位の戎湯を4位に持ってきました。
ロビーでは無料でお水が頂けます。冷水機ではなく、食堂にあるカップを使って自由に水を飲めるシステム。もちろんコーヒー牛乳とかも売ってます。
5位 蓬莱湯
尼崎センタープール前駅から徒歩4分くらいです。
温泉の自販機とペット用温泉シャワーがあるという珍しい温泉です。ペット用温泉シャワーはここしかないのでは?
泉質は単純温泉ですが、黄色いお湯で温泉の香りもちゃんとします。湧き出ている源泉を見ると、茶色く着色。鉄分は0.1mg/kgでもこんなに着色するといういい例です。
露天風呂はありませんが、一つの浴槽と水風呂以外は全てが温泉を使用したお風呂です。スチームサウナも温泉を使ってます。スチームサウナは温度低めで、あんまり汗をかけませんでしたので、あまりオススメはしませんが。
深浴槽、浅浴槽、気泡風呂、白湯風呂、水風呂、座り湯、スチームサウナという構成ですね。露天風呂が無いのが残念です。
循環はしていますが、塩素消毒なしです。
ロビーは子供が遊べるおもちゃもあります。ただ、今回紹介した銭湯の中では一番ロビーが狭かったです。もちろん普通の銭湯と比べれば、ロビーがあるだけで十分なのですが。
6位 大箇温泉
先ほど紹介した浜田温泉から更に北へ5~6分ほど歩くと到着します。
2001年に温泉を掘り当て、2006年にリニューアルオープンして軟水を導入したようです。温泉と軟水の2本柱でアピールしてます。
温泉掘り当て奮闘記が公式サイトで読めるので、温泉好きは必見ですよ!どんな風に許可を取って、どんな道具を使って、どんな工法で温泉を掘るのか、非常に面白いお話です。
お風呂の構成は、露天風呂、電気風呂、主浴槽、ローリングバス、エステバス、水風呂、有料サウナ、サウナ用水風呂。
珍しいことに、サウナ用水風呂があります。水風呂はサウナ利用者で混雑することが多いので、嬉しい配慮です。マッサージ系バスも充実してますね。内湯のローリングバスは温泉を使ってます。
成分分析表は脱衣所にしかなかったので写真は撮ってませんが、蒸発残留物0.5g以下の単純温泉でした。源泉温度は39℃とちょっと低め。
露天風呂は源泉を使ってますが、加温循環式です。冷たい源泉がチョロチョロ出ている竹筒と、加温されたお湯が流れ出る岩があります。オーバーフローは凄いですが、ほとんどが循環で、源泉の投入量は少なそうです。この辺が残念なところですね。塩素臭はかすかにしました。
泉質的にもあんまり特徴ないです。岩風呂は黒く着色しているので鉄成分は含まれていますが、温泉!って感じは薄いです。匂いも弱いです。
銭湯としては、軟水を導入していたり設備が充実していたり、ロビーがかなり広かったり、ロビーにインターネットが使えるパソコンがあったりと、かなりサービスが充実していると思います。近くにあったら通います。
ですが今回は温泉として評価をしています。なのでこの順位になりました。
いかがでしょう?温泉に入りたくなりましたか?
わずか10kmの間に、ここまで天然温泉銭湯が立ち並んでいるのです。兵庫県のポテンシャルには驚かされます。
どこもアクセス的にはいい場所にあるので、関西に来られた際は是非これらの銭湯に立ち寄ってみて下さいませ。特にクア武庫川は別格です。武庫川に住みたくなるレベルです。
兵庫県の天然温泉銭湯はこれだけではありません。芦屋と灘エリアにもまだあります。それらにも今後入浴してまとめ記事を書きますので、ご期待ください。
大阪にも天然温泉を楽しめる銭湯があります。
golden-yamashita.hatenablog.com