【ニューヨーク=高橋里奈】米食品大手のクラフト・ハインツは19日、食品・日用品大手の英蘭ユニリーバへの買収提案を撤回すると発表した。ユニリーバは1430億ドル(約16兆1600億円)の買収提案を拒否しており、クラフトは「友好的に交渉を進めたかったがユニリーバが合併を望まないことは明らかで、早期段階で手を引くことが最善だと判断した」(関係者)という。
クラフトはユニリーバとの合併案を撤回することで同社と合意したと発表した。合併が実現すれば、消費関連では過去最大のM&A(合併・買収)になるはずだった。
ケチャップの「ハインツ」などを抱えるクラフトは主力の米国で健康志向が高まり競争が激しくなるなか、ユニリーバの買収で海外事業の拡大を目指したとみられる。