スタート前に黙とうするランナー=熊本市中央区の通町筋で2017年2月19日、出口絢撮影
「熊本城マラソン2017」が19日、熊本市で開かれ、全国から1万3441人が参加した。熊本市は昨年4月に発生した熊本地震からの「復興祈念大会」と位置づけ、スタート前に出場者たちが犠牲者に黙とうをささげた。ゴール地点の熊本城が被災して一時は開催が危ぶまれたが、大西一史市長は開会式で「地震で大変な被害を受けたが、皆様の支援のおかげで開催できた」と話した。
今回が6回目で、フルマラソン(42.195キロ)、30キロ、約3キロのファンランの3種目であった。フルマラソンは熊本市役所近くの大通りがスタート地点で、大西市長が号砲のピストルを鳴らすと、ランナーたちは熊本城を背にして一斉に走り出した。沿道の市民から盛んな声援が送られた。
フルマラソンで、3回目の参加となった山口市のパート職員、松田尚美さん(37)は「ゴールの熊本城で石垣が壊れているのを見て涙が出た。復興には長い時間がかかると思うが、私もできる範囲で支援したい」と話した。
応募の際に受け付けた復興を支援するチャリティー募金では2138万円が集まった。【出口絢】