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「ロボットは雇用を奪う」という話がある。
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一方で、これを心配するビル・ゲイツが、「ロボットに課税せよ」と言い出した。
《 ビル・ゲイツ氏、「働くロボットへの課税で人間を守るべき」 》
同氏は、ロボットは将来、例えば倉庫作業や運転などの人間の仕事を確実に奪うことになるが、その置き換え速度を抑制するためにもロボット課税は有効だと語った。
現在働いて税金を支払っている人間がロボットに置き換えられた場合、ロボットに同等の税金を課すべきだという。
その税金で、人間の方がロボットより適している新たな職を作れると同氏は言う。高齢者支援や教育関連などの、共感や理解の能力を必要とする仕事はまだまだ人間を必要とすると同氏は考える。
( → ITmedia NEWS )
たとえば、今は人間が部品の選別をしているとする。その作業を人間がやっていれば、人間への給料に「所得税・住民税」がかかるし、社会保険料の企業負担分という「実質的な税」もかかる。
一方、これをロボットに置き換えれば、上記の税金がすべてかからなくなる。(設備投資はコストとなって非課税なので。)……これは不公平だろう。この方針が進めば、税収は大幅に減少するからだ。
この意味で、ビル・ゲイツの案は、それなりに妥当性がある。
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とはいえ、話を戻すと、「ロボットが雇用を奪う」というのは、(個別の産業では成立しても)国全体では成立しそうにない。なぜか? こう言えるからだ。
「ロボットが雇用を奪っても、国全体の生産量が変わらないのであれば、国全体では貧しくならない。むしろ、遊んでも所得が得られる、という理想状態に近づく」
つまり、国全体で見れば、所得の量が変わらないのだから、「ロボットが採用された分、人間が失業する」のではなくて、「ロボットが採用された分、人間は遊んで所得を得られる」ことになるわけだ。めでたし、めでたし。
ただし、実際には、そうは事が運ばない。むしろ、こうなる。
「ロボットが増えたことで儲かるのは、資本家だけ。労働者は失業して、所得をなくす」
だとすれば、次のようにすればいい。
「資本家の富を奪って、労働者に(失業手当みたいな形で)配分する。こうすれば、労働者は、遊んで所得を得る、という形に近づく」
要するに、「富の再分配」をすればいいのだ。
これが正解だ。これが実現すれば、「ロボットのせいで雇用が奪われる」のではなく、「ロボットのおかげで、遊んで暮らせる」という社会に近づく。
とはいえ、現実には、そううまくは行かない。たとえば、アメリカでは、「金持ち減税」で「貧富の格差を拡大する」というトランプや共和党が政府を牛耳っている。「貧富の格差をなくす」どころか、その逆だ。
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「貧富の格差をなくすことが大事だ」というのは、ピケティの言ったことだ。これを理解して、ここを是正すれば、人類の未来は明るい。逆に、これを理解せず、ここを是正しなければ、人類の未来は暗い。
そして、現実には、人類の未来は暗くなりそうだ。ただしそれは、ロボットが増えていくせいではない。人類が「貧富の差の拡大」という問題を解決できないからだ。
馬鹿と挟みは使いよう。ロボットも同様だ。うまく使えば、人類の役に立つのだが、下手に使えば、失業者を増やすだけとなる。
そして、その責任は、ロボットにあるのではなく、人類にある。人類の愚かさが、ロボットをうまく使いこなせない結果に導くのだ。
( ※ アメリカにおける拳銃みたいなものだ。うまく使えば役立つが、下手に使えば自分を傷つけるだけだ。)
[ 付記 ]
ゲイツの案は、突拍子もないように思えるかもしれないが、そうでもない。似た例はある。それは、「自動車税」だ。
自動車(だけ)は、設備みたいな必要経費であっても、自動車税がかかる。軽油税やガソリン税もかかる。こういう形で、社会的に負担をしている。
とすれば、ロボット税というのも、あってもおかしくはない。
とはいえ、「人型ロボットに限る」というわけにも行かないだろうから、「あらゆる(自動化の)機械設備にまんべんなく課税する」という形になりそうだが。
となると、コンピュータにも課税されそうですね。
【 関連項目 】
→ 家事をする女性ロボット
出典
高度に自動化された未来において、多くの市民は働くことなく(職がなく)国家からの給付で豊かに暮らす一方、特定の選ばれた市民のみが労働することを許される、そんな社会を描いたものだったかと。
失業率の上昇による生活保護受給世帯の増加と、自動化の進展による不労所得世帯の増加は裏表です。勤労意欲の充足、生活の質如何でどちらにも転じてしまうかと。均衡点はみつかるものでしょうか。