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【芸能・社会】

渡瀬恒彦、がん闘病の心境を激白 「奥さんへの態度変わった」

2017年2月19日 紙面から

 胆のうがんで闘病中の俳優渡瀬恒彦(72)がこのほど、本紙などの取材に応じ、自身の口から闘病の心境を初激白した。渡瀬は「今もがんですよ。体調は良くないですが、現状維持な感じです」と報告し、妻や仕事への感謝を吐露。4月スタートのテレビ朝日系主演ドラマ「警視庁捜査一課9係」(水曜午後9時)シーズン12の撮影を控え、同ドラマシリーズを「生きていればライフワークにしたい」と願った。同席した共演の羽田美智子(48)は大粒の涙を流して渡瀬の参加を喜んだ。

 大病を通じ「人生観? いろいろなものが変わりました。奥さんに対する態度が見事に変わりました。『なんでコイツと一緒になったのか』がわかりました」と渡瀬。「『がんです』と言われたら、一瞬考えますよね…」と闘病の胸中を正直に見せつつ、献身的に支える妻への感謝を真っ先に口にした。

 15年秋ごろ胆のうがんが発覚。外科手術は行わず抗がん剤や放射線治療を受けて同年12月に仕事復帰した。現在がんは小康状態で、渡瀬は通院しながら日常生活を過ごしている。

 前シーズンの撮影では病気を伏せて参加した。「自分の口から(病気を)話したことはないです。週刊誌に(がん報道が)出て、(周囲から)聞かれたら否定はしませんが、あえて自分からしゃべることではないと思っていた」とする。

 がんと闘う中で「9係」新シーズンに参加できる喜びはひとしおだ。「(制作の)テレ朝さんや東映さんが許可してくれなければできない。それをみんなでやってみようと言ってもらえた」としみじみ。自らにとって「9係」とは? と聞くと「やらせてください、やりたい(ドラマな)んです!」と明言。ライフワークそのものだ。

 羽田は「渡瀬さんが体調を考えながら、いろいろセーブされているのを見て、『9係』は絶対やってくださると言って来てくださった。私たちも思いを受けて(共演者同士で)『頑張ろうね』とメールで励まし合っていました」と涙をぬぐった。

 渡瀬の兄で俳優の渡哲也(75)も、15年6月に急性心筋梗塞で手術を受けて同年11月に仕事復帰。兄弟はくしくも同じころに大病と復帰を経験した。渡瀬は「時々(渡の)家に行きます」と明かし、互いに体調を気遣い合っているという。

 「9係」シリーズは今回で12年目を迎える。闘病中でありながら、人気ドラマをけん引する渡瀬は「(出演者やスタッフの)みんながそろっているのが僕は一番楽しい」とやる気に満ちている。 (金山容子)

 「9係」は、捜査一課9係の加納倫太郎係長(渡瀬)、V6の井ノ原快彦(40)演じる若手刑事の浅輪直樹、小宮山志保(羽田)ら個性豊かな刑事たちの活躍を描く。

 12年目を迎え、井ノ原は「毎回やっても飽きない。座長の渡瀬さんが仕切ってやってくれるのが大きい」とたたえ、「僕らはぜんぜん変わっていないつもりですが、少しずつ新しくなっているのかなとも思います」と手応え十分だ。

 新シーズンでは、俳優竹中直人(60)が初出演し、倫太郎と過去に因縁を持つ法医学者・黛優之介を演じるほか、中村俊介(42)も久々に出演。

 倫太郎の娘を演じる中越典子(37)は、現在第1子を妊娠中。渡瀬は、撮影に参加する“娘”のオメデタに「本人が幸せになるのがベスト」、井ノ原も「おめでたいこと」と祝福した。

 

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